2011年9月9日。母が3度目の入院をした。
最初の発病は、2001年。10年前、49歳で脳梗塞になった。
10年前のあの日の夕方、母の様子がおかしいと妹から連絡があった。
母は小さなラーメン店を営んでいた。
すぐ近所に住んでいた私は、半信半疑のまま、店へと向かった。
すると、椅子に座って、「目の奥が痛い」ととても具合悪そうに話す母。
前日に銭湯に行ったから、湯わたりしたのだろうと話す。昔から風呂好きで、とにかく長湯な母だった。
とても活発で気が強く、働きもの。
それまで病気一つしたことない母の様子に、明日医者に診てもらえばいいかな、と思いつつも、
なんとなく不安がよぎり、午後7時ころ。私がよく診てもらっていた掛かりつけ医に電話してみた。
「たぶん大丈夫だと思うのですが、少しぼーっとしていて、目の奥が痛いと言っているのです」
「脳梗塞を起こしている可能性があります。すぐに連れてきてください」
う、うそでしょう!?
慌てて妹に電話し、その診療所に連れていく。
先生の診立ては同じ。
信じられない気持ちのまま、すぐに近くの総合病院へ行くようにと、紹介状をもらい、車で向かった。
病院に付くと、すぐに車椅子で検査に入った。
「しっかり診てもらうんだよ」
「そうだね、お前たちに姥捨て山に捨てられないようにしないとね」
冗談をいいながら、少し笑い、診察室へと運ばれる母。
私が生まれてから24年。当時母は49歳。
気が強くて、働きもので、活発。
私の今まで知っている、そんな母の最期の姿だった。