沼津にはいろんな顔があって、何度行っても飽きません。
富士山が目の前に見られるのも嬉しいことの一つですが、お天気次第で何度も空振りしています。
今回は大当たり!
足柄SAの二階から、バッチシ!(死語)
今回は、いつも素通りしていた淡島に行ってみました。
とても短い距離ですが、船じゃないと行けません。
画面真ん中辺に見えるのが、淡島水族館。
船賃込みで入館料1800円です。
ペンギンもいるし
こんなひょうきんな魚も
アシカやイルカのショーもありますよ。
カエル館は、世界のいろんな珍しいカエルが展示されていて、圧巻です。
見るのに夢中で写真をとりそこねました😂
お帰りには、ラブライブの船が迎えにきてくれます。
短い航海ですが、お天気も良く、本当に気持ちの良い船旅でした。
船旅....でした(笑)👍
お昼は近くの食堂で、新鮮なお刺身定食をいただきました。
オコゼの唐揚げ。丸ごと全部食べられます。
新鮮なアジのなめろうも、都内では食べられない美味しさですが、インスタ映えしないので省略します。🙇♀️
今回のお話は、もう何度かブログにあげたものですが、この季節になるとどうしても読んでいただきたくなる大好きな作品です。
小さな空色のビン
安部麗子
山の小川を、たくさんの落ち葉と一緒に小さな空色のビンが流れてきます。
ビンは、ろうそく岩の下のくぼみに引っかかって止まります。
あたり一面、赤と黄色の落ち葉のじゅうたんです。
その中に、空のかけらが落ちてきたかと見えます。
動物たちのだれもが、きれいだなあ、欲しいなあ、と思います。
でも、ろうそく岩の周りは深い淵ですから、取りに行く勇気はありません。
カワウソの子供が泳いで近づこうとしてみますが、激しい渦にあやうく飲み込まれそうになり、後でお母さんにこっぴどく叱られました。
やがて、山の木の葉が全部落ちる頃になると、水の中の木の葉は、土の色に変ってゆきます。ビンを取り巻いていたあの鮮やかなじゅうたんはたちまち色あせて、少しづつ流されたり、川底に沈んでしまいます。
今、ビンはひとりぼっちです。
冷たい風が吹いてきて、時々、風花やみぞれをふりまきます。
ビンの周りには、固い氷が張っています。
山の動物たちは、暖かい巣穴の中で、春になるのをじっと待ちます。
そのうちに、今までよりは、冷たくない雨が降るようになります。
晴れた日には、柔らかい陽射しが降り注ぎます。
でもそんな日は長く続きはしませんで、たちまち冷たい風が吹き荒れたり、気まぐれな雪が落ちてきたりします。
そんな晴れた一日のことです。
動物の子供たちが、久しぶりにろうそく岩に行ってみると、あのビンが、元の場所にとどまっているのが見えます。
昨日流れてきたみたいに、ちっとも変わらないきれいな空の色をしているので、みんなはまた、いいな…欲しいな…という気持ちになります。
その時、みんなの目の前で、いきなりパリン!と氷が割れます。
大きな薄い氷が、イカダのように、ゆっくりと川を下り始めます。
それと一緒に、小さな空色のビンも、ゆっくりと流れてゆきます。
子供たちは思い思いの声で歓声を上げながら、ビンを追いかけて、パラッパラ、パラッパラとかけてゆきます。
やがて、川幅が広く、流れが浅くなった所で、ビンは止まります。
クマの子が、ビシャビシャ水に入っていって、拾ってきます。
「ボク欲しい!」
「あたしだって!」
「先に見つけたのはオイラだい」
「拾ってきたのはボクだもん」
大変な騒ぎです。
あんまりきれいな色だったので、無理もありません。
それに、誰かが欲しいというと、もっともっといいものに思えてしまうのは不思議です。
そこへ、花びらのようなものがヒラヒラと下りてきて、ビンの上に止まります。
チョウチョウです。
チョウチョウは、ビンの栓を持ち上げようとするかのように、細い小さな手で、何度も何度も触ってみていますが、あんまりか細い指なので、どうにもなりません。
子供たちは、しばらくその様子を見守っていますが、誰先にともなく駆け寄って、栓をあけにかかります。
栓はしっかりと固く閉まっていて、なかなか開けることができません。
栓を引っ張るもの
ビンを押さえるもの
そのお尻をおさえるもの
こうたいごうたいにいじくり回しているうちに、みんなの手の熱で弛んだのでしょうか、いきなりスポン!と大きな音がして、とうとう栓が抜けます。
みんなは思い切りしりもちをついてしまいます。
その時、ビンの中から、かすかな音楽が聞こえてきます。
聞こえるような気がするのです。
だって、チョウチョウはうれしそうにヒラヒラ踊り回るし、小川のせせらぎまでが、それに合わせて歌い始めたのですから。
子供たちは、青いオオイヌノフグリの花を見つけます。
ネコヤナギのかわいいしっぽを見つけます。
フキノトウも見つけます。
その日から、山はどんどん春になりました。 了








