この日のお芝居は、お夏の犯罪 でした。

前回来た時、送り出しで、詩音ちゃんにお夏は誰ですか、と聞きました。というのは、詩音ちゃんが14才ぐらいの時に、十三にあった遊楽館でお夏をされたからです。

劇団飛翔座が浪速クラブで公演された時にこのお芝居をされてとても良かったので、まだ長谷川劇団にそれほど行って無かった頃、長谷川劇団ではどう演じられるのだろう、と興味を惹かれ、行くことにしました。未来若座長が誕生日公演でこのお芝居をされ、負けず嫌いの詩音ちゃんが演じられたのです。その時、後にも先にもそんな経験をしたことが無いのですが、あまりの感動に全身に震えが走りました。

その時はお夏に詩音ちゃん、犠牲になるきょうだいに愁花形でした。
聞いた私に詩音ちゃんは『私です。』と答えられました。

7年ぶりぐらいに拝見した、お夏の犯罪、とても変化していました。

 

実話に基づいたお話です。お夏(京詩音)にはいいなずけ(長谷川一馬)がいる。今日も逢って家に帰ると姉(京未来)が掃き掃除をしていた。知恵遅れの姉はいつも、ひもじい、ひもじい、と言っている。後妻(愛京花)は、ちゃんと食べさせているのに、そんなことを言っていたら日頃何も食べさせてないように思われて世間に恥をかく、と嫌がって、姉を折檻する。お夏は、姉を庇ってひたすらあやまる。

後妻は 大きな家なので楽できる、と思って後妻に来たのだ。それなのに手にあまる知恵遅れがいるし、夫は中風に倒れ介護しないといけないし、嫌になっている。綺麗でちやほやされていい目をみてきただろう水商売上がりの後妻はあてが外れていらだっている。出入りの魚屋(長谷川乱之助)といい仲になっていてお金が手に入ったら家を出よう、と思っているのだ。長谷川乱之助副座長はそのすけこましの色男っぷりが惚れ惚れするほどうまくて、送り出しで『ああいうシチュエーションに日頃から慣れておられるのですか。』と聞いてしまったほどでした(^O^)

姉が食べようとしたおにぎりを後妻が見つけて取り上げた。姉は幼い子のようにそのおにぎりが気になってしょうがない。未来若座長はその頑是なく可愛い仕草が自然で感動しました。姉は後妻がいない隙におにぎりを取り返して食べていた。それを見つけた後妻はいらいらが昂じて焼け火箸を姉に顔に押し当てた。土間を転げ回って泣き叫ぶ姉。

お夏に、『死んだお母ちゃんの所に行きたい。』と訴える。お夏はこんなに苦労するくらいなら、と姉の自殺をほう助した。それを今まで庇って来てくれていた大家さん夫婦(長谷川武弥 長谷川舞)といいなずけに知らせた。大家さんは不憫な姉妹に涙し、許嫁は自首に付き添って行った。

武弥座長の涙に、昔のその場にいたように胸がかきむしられる思いがしました。

7年ほど前のお芝居はシンプルで、後妻にいじめられる弟が不憫でこの不幸な事態を避けさせようと、手を掛けて死なせてしまう姉の話でした。大正時代ころの感じでした。翔炎座長とストーリーは一緒でした。今回は江戸時代の末頃で、若かった子ども達が大きくなったのに合わせて作り込まれていて、奥の深さを感じました。

 

芝居後の口上です。

 

 

大正頃の実話で新聞に載っていたのですが、おにぎりに針が入っていたそうです、と話をされる一馬若座長。

 

舞踊ショー

 

京詩音さん

 

 

乃愛   愁   未来   舞   一馬

 

 

 

 

 

 

 

京未来若座長

 

 

 

魅力的ね

 

 

 

 

 

長谷川一馬若座長

孔雀のお着物ね

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おーっ

 

 

見事だわ

 

 

おっ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何と 柔らかいの

 

 

 

 

佳人ね

 

 

愛京花総座長

 

 

素晴らしい 悪女ぶりでした。

これほどの演技は考えられません。最高峰の演技だったと思います。美しさ、強さ、色っぽさが備わってないとできません。姉妹が可哀想だったのもひとえにこの方の演技力のなせるわざだったでしょう。

以前に細雪というお芝居を他劇団の女優の競演、と銘打ってされました。ひときわ群を抜いて上手い、と思いました。でも、人気商売なので嫌われる役はやりにくいでしょう。めったにできないお芝居を見られて幸せでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

中踊り

 

 

詩音   乃愛   未来   愁   乱之助

 

 

 

 

 

 

 

 

長谷川舞さん

 

 

 

美しい

 

 

 

長谷川愁花形

 

 

めちゃめちゃ 男前ですやん

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

続きます