この日は、愛京花総座長の誕生日公演でした。
昨年、一昨年は、コロナ自粛でできませんでした。
お芝居が『天城越え』とのこと。
松本清張のあの作品、二度ほど、テレビで見ました。一度は映画のリバイバル、一度は清張も出演するテレビドラマて見ました。
天城峠で起こった事件、時間軸も変わって来ます。それを舞台化するとは。どう演じられるのだろう、という興味が沸き、是非とも、と行きました。
第一部 お芝居
天城越え
戦争に負けた数年後、作家は、書生を連れて芝居『明治一代女』を見に行く。作家は武弥座長、書生に一馬花形、長谷川桜さん、愁さん、優輝さんなど。
劇中劇です。『明治一代女』のお梅に愛京花総座長、巳之吉に駒澤輝馬若座長。
お梅は入れあげている役者の襲名披露の資金繰りのために巳之吉と一緒になると言ってお金を出させる。だが、いざとなると、その役者の襲名披露が終わるまで、と言を左右にした。「だましたな。」と匕首を出す巳之吉。
もみ合った拍子にお梅は反対に刺して殺してしまう。
観劇して出て来た一行に作家が、感想を聞くが、一馬花形は萎れていて、心ここにあらず。
母親のために出世して恩返しをしようと頑張っていたのに、愛する母が死んでしまった、と、話す。
家に帰ると作家の妻が出て来る。愛京花総座長。一馬花形演ずる書生を優しく励ます。
一方家では、その妻のところへ唯一の親しい友達がやって来る。ゲスト出演の藤乃かな座長。愛京花総座長の妹さんだ。
『夫が戦争で死んで心が虚ろだ。せめて子供でもいたら生きていけるのに。』と嘆く。
その友達からは良い香りがする。香が好きで、伽羅を焚きしめている、とのこと。
友達が帰って、作家の羽織を畳んでいる時、羽織から伽羅の香りがして来た。どす黒い疑いが頭をもたげる。
ある日、作家が妻を呼んだ。そこにはかな座長演ずる、友達がいた。作家は、『この人に、子どもができた。俺の子だ。』という。
その友達は、『自分は子どもが欲しいだけだ、相手は誰でも構わなかった。』
子どもができない体質だった妻は、以前、作家から、『子供がいなくても構わない。二人が大事に思っていれば。』といったことを告げられていた。平然と裏切る二人。
あまりのことに自分を失う妻。そこに飛び込み、連れ出してくれたのは、書生の一馬花形。
母を亡くした時、優しく慰めてくれた作家の妻に思慕の念を抱いていたのだ。
『力になりたいんです。』とかき口説く。絶望の淵にいた妻はその手にすがってしまった。
二人で朝帰りをした妻と書生を罵る作家。妻は、死のうとするが、書生は、死んでも一緒に、と訴える。二人で心中してしまう。
面目がつぶれた作家は書生や雇人を故郷に返してしまい一人きりになる。そこへ現れた妻の亡霊。『あなたは一人で生きられますか、一人で生きられるあなたじゃないのは知っています。』とその手に銃を持たせる。作家は後を追った。
『天城越え』小説とは違い、歌詞にフィーチャーされてできたお話だと思いました。
とても良かった。歌詞を書くことはできませんが、一番の歌詞には妻の思いが、二番の歌詞には書生の思いが表れているように思いました。
藤乃かな座長の作です。素晴らしい脚本家だと思います。今までの作家だと男性が書いていました。やっと女性の気持ちに沿ったお芝居ができたな、と思いました。
第二部 舞踊ショー
オープニング
愛京花総座長
桜 乱之助 未来 京花 一馬 輝馬 優輝
ゲスト 藤乃かな座長
愛京花総座長
長谷川一馬花形
初めて 大人の役をされたように思います。
愛京花総座長
初めての背景幕
誰が真ん中に立っても絵になるのに作ってもらった、と、おっしゃってました。
京未来花形
とても素直な笑顔でした。
大好きなお母さんの晴れの日を迎えた喜びが溢れていて、見ていて嬉しかったです。
長谷川桜さん 藤乃かな座長
お二人とも、劇団を離れ、一人で立っていらっしゃいます。
尊敬するお二人。
長谷川武弥座長
ゲスト 真芸座輝龍 駒澤輝馬若座長
九月の雷鳴座も一緒に公演されます。
愛京花総座長
素晴らしい帯
ゲスト 長谷川桜さん
今月いっぱい、いていただけます。
愛京花総座長の歌で。
マイクは、藤乃かな座長のプレゼント。前のマイクも、だそう。
未来 綾姫 詩音 京花 輝馬 優輝 一馬
愁(仲良しの歌手、小田愁平、として(^O^)) 愛京花総座長 あら、この方は?
お母さんでした。(三条すすむ座長、愛京花総座長、藤乃かな座長、お三人のお母さん。)
ドキュメント『泣き虫三兄弟』で、杖で叩いてた、と言っていらっしゃっていた孟母です。
先月愛京花総座長が体調を崩されていたので心配して、突然いらっしゃったそうです。
長谷川乱之助副座長
みんな、いい笑顔ですね。
藤乃かな座長
長谷川武弥座長
ラストショー
愁 かな 綾姫 舞
詩音 乱之助 京花 桜
一馬 輝馬 未来 優輝
アンコールもありました。武弥、未来、詩音、愁の四人で着物のプレゼント、又、美穂裕子さんからの着物のプレゼント、大都神楽団からの幟のプレゼントもありました(*^^*)