自傷した。
なぜか?
睡眠薬をオーバードーズして
意識がしていなかったから?
無意識で?

もう自傷癖はなくなった。
過去のもの。
オーバードーズはもともとやっていない。
今回はこんなことになってしまったが。

だから、謎だった。
覚醒の度に自傷するのが。

だけど、
この謎、考えるまでもなかった。
答えは簡単かつシンプル。

死ぬつもりだった。

意識がはっきりしていなかったため、
初めは何でこんなことをしでかしたのか
困惑していたが、
傷が手首に向かい、そして手首に何本もの
ためらい傷とも言うのか、が
あり、その周辺の傷が深い。

薬ではっきりしない頭では
これしか思い浮かばなかったのだろう。
これしか考えることもできないのだろう。

表面上に何本傷つけようが、
こんな程度じゃ死にはしない。
人間、そんなヤワではない。
多少出血が多くても軽い貧血程度
にしかならない。

問題なのは
自分の潜在意識の中に
死ねという選択肢が入っていること。
健常者は自分が死ぬことを考えないだろう。
むしろ生きることを考えると思う。
普段は理性や倫理で覆い隠しているが、
今回のように、
たぶん、病的酩酊といった方が
わかりやすいか、
リミッターが外れた時に
潜在意識の強い部分が
表に出てきたのだろう。
これが日常茶飯事になれば、
強制入院にもなるのだろうが、
病院なんざ入りたくもない。

それだけに自分を確実に
コントロール下におかないとならない。

今日は悲しく寂しい夢を見た。
愛犬が大好きだったジャーキーをあげる。
優しい犬だったから、
野良猫も懐いていた。
猫にもジャーキーをお裾分け。
私は側で一緒に座っている。
晴れた暖かい日だった。

目が覚めて庭に出た。
居るはずがない。
二年前に亡くなった。
私が側にいて最期を看取った。
どこに行ってしまったのか、
野良猫もすでにいない。

雨だけが降っていた。