とりあえず新築お宅探訪は終わったのだが
彼女たち(彼女とダンナさん)は
相変わらずにやにやと突っ立ったままなので
こちらも仕方なく立ったまま
とりあえずお祝いと手土産を渡すと

二人で包装を解きながら
「わーなんだろね~」となかよく品定めをしている
ワインは、今夜は3人でじっくり飲み明かすために夫も泊まることになっているので
嫌味を込めて用意したのだが

「へぇーワインもらったよ」

とワインを手に持ち見せながら振り向いた先は
自分のダンナさんではなくうちの夫
(見る相手違うだろうが)

二人で見つめあってにっこり
続いてお祝いの炭酸水メーカーを開封し

「あ、シュワシュワするやつ!」

とこれまた視線はうちの夫
(この品がもらえる事知っていたくせに)
心の底から気持ち悪くなる
(死んじまえ)というどす黒い心の声をぐっと飲みこむ

とりあえず披露が終わり 開けた品々を片付け
ようやく落ち着いて座らせてもらえるのかと思いきや

甘い 甘かった


夫がすかさず

「使い方ちゃんと説明してやれよ」

と言ってくるので
そのまま私がセッティングしながら説明し
試しに早速何か作ってみようとなり
冷蔵庫から彼女がオレンジジュースを取り出し
それで炭酸オレンジジュースを作ってみると
彼女がダンナさんにおそらく普段使っている彼のコップを渡し
出来たジュースを自分のコップに全部注ぎ入れて
ごくごく飲んでいる
一人で

彼女がうちの夫に
これでハイボール飲めますね、ちゃんとウイスキー買ってありますよと
夫がよく飲むウィスキーでハイボールを作って夫と彼女がそれを飲む
私はまだ立たされたまま
おいしいだの簡単だのと3人でわいのわいの楽しそうに盛り上がっている
完全に忘れられている

ようやく夫が私の存在を思い出したようで
お前も何か飲めば? となり
ダンナさんがおかわりで作った2杯目の炭酸オレンジジュースを頂く流れになったのだが
グラスが無いだのこれでどうだだの、それは洗ってないだの・・・
やっと出てきたグラスは何かでもらったと思われるノベルティデザインの若干水滴跡の残るコップ
相変わらず立ったままコップを渡され
立ち飲みを強要されている状態

うん、今日は立食パーティー、そう思うようにしよう

そう思っているとやっと夫が
何で立ちっぱなしなの? 座らせてもらえよ
と言ってくれたので何とかテーブルに着かせてもらうことができた

玄関を入ってから座らせてもらえるまで
約45分
この後もまだ長かった・・・・・