葉山に住んで私たちも若かった頃。40年近く前の話です。

御用邸前の一色海岸。毎週日曜日に家族で出かける。

思えば、まだ週休2日にはなっていなかったと思う。

この頃は、おしゃれな海の家もなく(御用邸があるから禁止)今はあるらしい。

パラソル、ボンボンベット、タオルなどなど抱えて、出かける。歩いて行けるので。

朝一番から来ている東京方面の人は、そろそろ帰り始める2時過ぎ。地元ティがそろそろ出始める。

みんな定位置が決まっている。だから、周りは、皆知り合いばかり。

名前を知らない人も、街で会えば、挨拶する。

そして、毎週会う人の中に、私たちは「ライオン丸」と名づけている人がいた。

まるで、サンタクロースのようなおひげに大きな体の白人のおじさん。

主人と同じくらい?もしかするとその前後!


彼は、だいたい1人でくるか、子供を1人連れてくる。そして、お供の犬がいる。

おとなしくて、大きな犬だが、砂浜に降りるときだけ、「キャイーン」と暑いと泣き叫ぶ。

降りて仕舞えば平気なのだが、毎週毎週、その声を聞いて、彼が来たことを知る。

犬も彼も、学習しろよな!とみんな思いながら、毎週その騒ぎを楽しんでいる。

何年居たのだろう。そろそろ帰国しますという話をした。

それからの夏に、名物を見ることは無くなった。


どこか、アメリカの海で泣いているのかな?でも、こんな暑くなかったよね。