冠婚葬祭も、無事何事もなく執り行われるということは、稀である。


大分前(まだ昭和かな)

色々な繋がり(バラバラ)が、コワモテだが、優しいおじさんのもと集まる家があった。

出会いも思い出さないし、グループも別々の人たちが、そこで知り合う不思議な家。

その親父が亡くなった。人柄のせいで、自宅で盛大な葬式になった。前職は知らない。

裏方を手伝う人も多かった。

家が行き止まりの突き当たりのため、道路にテーブルを並べ、家の2階に、喪主や身内の席を作った。

私たち地元組の他にも、他の土地から、飛んできた人もいる。

漁師町から、泣きながら、すごい魚を抱えて来た人もいる。(1番いいのを集めて来たと言っていた)

彼女が豪快に、舟盛り大皿。盛り合わせ。作って、お師匠さんや喪主のためのテーブルに運ぶ。


このままだと、豪華な通夜振る舞いになってしまう‥‥(それが1番なのですが)


一階で通夜をしているが、TELがなると落ち着かないということで、2階で誰か電話番をしてくれということになった。

あまり動かない人がいるので、彼女に、任せた。彼女は、知ってはいるがグループは違う。

2階で友達にTELをしていた。私たちは、外で動き回っていたので知らないが、

友人に焼香しないで勝手口から2階に直接くるよう連絡していたらしい。

そしてビールをあけ、おさしみのいいところをつまんでいたらしい。いいご機嫌で騒いでいたらしい。

次の料理を持って行った料理人の彼女が見つけ、叩き出して来た。

叩き出すって、本当に初めてみるくらいの騒ぎ。


「お前に食わせる為に持って来たのではねー」真っ赤な顔をして、涙こぼしていた彼女の気持ち。

痛いほどよくわかる。

かのじょは、このへんの人間関係を知らないので、どなたかとお友達?と言っていましたが

そのメンバーは逃げたので今はいないと言った。


その後、寿司屋で管を巻いていたと、狭い街だから、情報が入って来た。


町中で知らない人がいないほどの話題になったが、みんな気をつけて、1人の同居中のお姑さんの耳に入れなかった。

私の顔を見ると、何度も聞かれて困ったが、ついに耳に入るところとなり、実家を追い出されたそうである。


今、知ってる人もほとんどいなくなったから、書いてみました。