東京は、広大な平地です。

田園調布や、成城など、畑だったところを、大正時代に開発された。東京ではなく、成城は、確か、砧村だったと思う。

田園調布は、東急が、開発して、電車を通したから栄えた。

成城は、成城学園や、東宝撮影所があり、栄えた。俳優が多いのも、そのためである。

元々、平らな土地だから、綺麗な街並みにできたのだろう。道路を真っ直ぐにできる。

湘南にも、そんな街がある。

有名芸能人や、著名人が多数住んでいるといわれる住宅地がある。昭和40年代に、一軒300坪平均で売り出され、経済成長期に、栄えた。

バブルが弾けて、小分けして販売されたが、今も、立派な家が多い。入り口に管理事務所があり、無関係な人は、入れない。

しかし、山の上で、そこまでの道も、狭く、住宅地に登る道は、細い山道で、台風が来ると、すぐに崩れるところである。綺麗に海も見えるが、歩いて行って海水浴というわけにはいかない。

確かに、老人が多い。子供の学校を考えると、若い世代は、いつかないようだ。


もっと広大に、神奈川県の肝入りで開発された町がある。

自然豊かな山のままにしておけばよかったのに、平成になって、開発された。そして、バブルが終わった。広大な空き地が残った。

半分が、企業の研究機関や、セミナーができる施設ができ、半分は、100坪、200坪という住宅街になり、億の単位の家が建った。予定通りに建物が立てば、バスも数走る予定が、1時間に一本くらいになった。学校や、商店もなく不便で、ここも、年寄りだけの街になった。


先日、仙台に行った時、寂しい街を見た。

仙台も、人口増加とともに、高級住宅地が続々できた。北部は、バブル期に、開発が始まり、地下鉄が通って立派になった。平成になって、西部の山の中に、開発しようとした業者があった。わたしたちにも、買わないかとの話が来た。

しかし、昔の仙台を知っているものには、山の中で、雪の量もまるで違い、町村合併で広げて仙台となった土地で、絶対住みたくない街だと思った。

先日、通って驚いた。寂れたゴーストタウンのようになっており、人の姿もなかった。

新興住宅地特有の、同じ時に建った建物が、同じスピードで古くなっていく。

それが、哀れを誘う。