なかなか、東北には行った事がないという人が多いようですね。

私も、中国・四国地方だけは行っていない。縁がないというか、チャンスがないのである。

主人も、結婚するまで、東北には縁がなかったようである。

実家とは、あまり付き合いたくはないが、無理にトラブルこともなく、子供が生まれてからは、孫の顔見せに年一度の里帰りをしていた。

私もあまり長居したくないし、夫も、嫌がるので、この際、東北旅行もぶつけて、実家は一泊で逃げ出した。30数年前、もちろん震災のずーと前。

まず、松島から出発した。「瑞巌寺」「五大堂」など、観光名所を巡って、「松島センチュリーホテル」にチェックインした。福浦島の真ん前のホテルは、島々を一望する風景が見事である。

今も、営業しているようだが、震災の被害はすごかったと思うので、今の状態はわからない。今度、行ってみたいものである。

当時は、フォードのグラナダというバカな車に乗っており、そこから、静かな、田舎町を出発したのである。

海岸線を北上し、リアス式の海岸を岩手に入る。

気仙沼から釜石、宮古と北上する。途中リアス式海岸ならではの景観が見られる。

浄土ヶ浜では、観光船に乗る。どこでも見られる光景だが、ここは、かもめの数がすごく、「えびせん」をあげると群がってくる。

それからは、「波板観光ホテル」に泊まる。大槌町にあり、昔、「吉里吉里」として、小説の舞台になった街にある。

ホテルの前が海岸であり、試しに入ってみたら、その冷たさに震えた覚えがある。

このホテルは、上皇様ご夫妻が泊まり、海岸に咲いていた「はまぎく」の花に、感激され、種をいただいて、皇居で咲かせていた。震災の時に、その花の前でインタビューに答えられたというエピソードがあり、ホテルの名前を「三陸花ホテルはまぎく」と、改名して、再建されたという話がある。

そこから、盛岡に出て、一泊して帰ってきた。

震災の時、見覚えのある土地が出てきて、辛いものがあったが、この頃、頑張っている様子が嬉しい。

はまぎくの花言葉は、「逆境に立ち向かう」だそうです。