虎ノ門にあるホテルオークラが好きだった。
2年前にリニューアルオープンしてから行っていないので、今がどうなっているかわからない。
結婚前、主人との待ち合わせによく使った。宿泊もよくした。2人とも、便利なこともあったが、利用者以外の人があまりいないのが良かった。
古く格式があり、部屋も、ロビーなども、天井が高く、ゆったりと作られていた。ホテルマンも、プロであり、満足させてもらえた。
いつも、コーヒーラウンジなどで待ち合わせるが、私の時間が読めなく、食事も済ませたので、メインバーで待ち合わせた。
予定より早く終わり、私が先に着いてしまった。
バーに向かうと、「女性おひとり様のご利用はお断りしています」周りに、大使館も多く、外国のお客様も多く、はっきり言って、そういう出会いを求める女性やプロの女性も、狙っていたようだ。待ち合わせということを伝えると、メインのバーテンダーさんの目の前に案内された。
案の定、他の1人で来ているお客様から、「お嬢さんに、何か差し上げてください」という言葉がかかる。キチンと、あのお客様は、待ち合わせであると全て断って守ってくれた。すぐ、彼が来たので、数杯楽しんで、お礼を言って、お店を出た。
やはり、老舗の大ホテルである。
ホテルというのは、休みがないので、結婚してからも、食事などで利用した。数年前、東京に用があり、夜も飲む約束があったので、久しぶりに泊まることにした。
チェックインしようとした時、料金をちょっとプラスしていただくとグレードアップした部屋を用意しますと言われた。まあ、せっかくだからとokしたが、単にふた部屋繋いだだけの上、カーテンを開けたら、目の前に大きなビルがあり、働いている姿が、すぐそこに見えた。昔は、立派な庭があり、周りも大きな建物がなかったから、窓からの景色も良かった。
あれだけ大きなホテルだから、採算を取るためには、なりふり構っていられないのだろう。
帝国ホテルも、ツアー客が闊歩しており、ニューオータニは、5000円の代議士の宴会に、領収書も出さないそうだし、名門と言われたところも、下品になったものである。
新しくなったホテルに、期待を持ってはいけないのだろうか?