この小さな天神さま、5cm位かな。土人形です。

65年くらい前、私が小学校に入る時、町内会からもらった。

私達の数年上に団塊の世代がいる。彼らが学校に入ると、すごい人数になり、教室が足りなくなる。そうすると、学校を分ける。小学校も中学校も。中学校などは、1学年50人、24クラスなどという信じられない状態だった。

姉達は途中でお引っ越しした。

新しくできた学校に、私達は、すんなり入った。

小学校は1回目の入学式。中学校は、2度目の入学式だった。

だから、町内会の人々は、新しい学校に行く私達に、地元にある、300年以上経ち現在13代目の人形師の作る「菅原道真公」(天神様)の人形を配った。

特別な事だったようで、私達の年度の子だけがもらったようである。

私と息子の勉学(力になったのかな?)の支えとして、机の上にあったが、引き継ぐ人がいなくなった為、人形師さんにお預かりいただいた。

私達と歳の変わらない彼は、一眼見るなら「親父の仕事だな」わかるのですね。今、彼の工房に帰って、作った先代が、あの世から、目を細めて眺めているような気がする。