まだまだ残暑が厳しい中ですが、下着業界は来年2027年春夏シーズンの展示会がスタートしました。
まずはインポートブランドからで、第一弾は1884年にスイスで誕生した「HANRO(ハンロ)」。
上質な天然素材を使ったアンダーウェアとして知られる、世界中にファンを持つ老舗ブランド。
展示会場は、日本で輸入販売するワコールの麹町ビルです。
日本のリクエストで誕生した3アイテムが登場!
入り口に飾られていたビジュアルは “COTTON SEAMLESS”のカップ付きタンクトップ。
“COTTON SEAMLESS”は定番のキャミソールが40年以上にわたるロングセラーなのですが、2022年春に日本からの強い要望でカップ付きキャミソールが誕生しました。
それに続いて2027年春に登場するのが、カップ付きタンクトップです。
カップ付きキャミソールは日本のみならず、世界中で販売され人気となっているそうなので、この新作もそれに続くことが期待されます。
こちら↓は、40年以上愛されているキャミソール。
サイドに縫い目がなくて心地良く、上品な光沢感を備えています。
そして、もう一つ、日本からの要望で2027年春に登場するのが、100%コットンのリブタンクトップとリブキャミソールです。
コレクション名は“DELICATE DESIRE”。
直訳は“繊細な欲望”。素敵なネーミングです。
リブ素材のインナーは世の中に数多くありますが、「HANROの上質なコットン100%のリブインナーが欲しい」という声が根強く、そのリクエストに応えたものだそうです。
ネックラインにあしらわれたレースモチーフもドットを連ねたような幾何学柄でフェミニン過ぎないので、ネックラインからのぞかせても下着の生々しさを感じさせないデザインです。
「ハンロ」は約50カ国で販売されるグローバルブランド。
その顧客にはロイヤルファミリーや映画スターなどのセレブリティが名を連ねていると聞きます。
パリやロンドンの百貨店の下着売り場でも一等地にコーナーを設けているグローバルブランドが、しっかり日本の要望に耳を傾け、それを形にし、世界中で販売するということですから、素晴らしいですね。
資料によるとワコールは1981年から45年にわたって日本での輸入販売をしているそうなので、その長年にわたるリレーションシップの賜物ですね。
下着以外にも「ハンロ」らしい素敵なラウンジウェアがラインアップ。
無駄な装飾はすべて削ぎ落とし、シンプルなデザインの中に真のラグジュアリーを感じさせる佇まいは、このブランドならでは。
ブランドコンセプトである「The luxury is simplicity(シンプルという贅沢)」そのものです。
イラストと写真を連動したビジュアル表現
2027年春はもう一つ新たな提案がありました。
「ハンロ」は毎シーズン、すべてのコレクションを掲載したシーズンコンセプトを表現するカタログを制作しているのですが、今回はイラストと写真を連動したビジュアルとなっていました。
表紙もイラストです。
このイラストはアルメニアの首都エレバンをベースに活動するロシア生まれのアーティストValeriya Simantovskayaさんによるもの。
建築にバックグラウンドを持つ方で、幾何学的なパターンと抑えた色調を特徴とし、アールデコの美学に影響された独自の世界観を構築しています。
顔の表情を書き込むのではなく、姿勢やシルエットで存在感を表現。
「その控えめなアプローチは、ハンロのデザイン哲学と共鳴する」と資料にありました。
これは私の想像なのですが、あらゆるものが生成AIで表現可能な今、独創性を発揮したクリエイションで心の琴線に触れるものを創りたいという気持ちが、人の温もりや感情が伝わるイラストを採用するに至ったのではないかと思いました。
6年前のことですが、今はスイスとの国境に近いオーストリアの街フォアアールベルク州ゲティスにある「ハンロ」本社に伺ったことがあります。
その本社には、デザイン、マーケティング、セールス全ての機能が集約されており、さらに隣には編み立てや染色を行う工場もありました。
そこで働く人々の様子はまさに「ハンロファミリー」という言葉がピッタリ。
この穏やかな雰囲気の中、ハンロファミリー全員が同じ方向に向かってモノづくりに邁進することで「ハンロ」の品格と品質が保たれ、今に続くレガシーになっていくのだと思いました。
こちらの写真は、ハンロ本社を出たら見えたアルプス山脈と美しい夕焼けです。
会社を出たら、毎日こんな素晴らしい風景が見えるなんて素敵ですね。















