観劇は当たり前ですが東京組。
ましてや愛する宇月さんが退団してしまって遠征する意味無かったのですが、
ちゃぴファンの友達と神戸観光がてら、
月組観てきました
まず率直な感想から。
1998年宙組以来の、
宝塚版エリザベート
大改造中でした。
現在の月組出演者は
過去作品、
先輩の焼き直しの演じ方でも解釈でもいけないということです。
1998年の宙組と言えば噂に聞く限り、
宝塚歌劇団の選抜メンバーで構成された
最強軍団だった筈です。
力のある組にしか、
小池修一郎は改造を担当させません。
20年後に改造を任されたのは、
今年20周年を迎えた宙組ではなく、
『AllForOne』精神で冬の時代を力を落とさず耐え抜き切磋琢磨していた月組でした。
私の観る限り、
まだ今回のエリザベートは、
本質にたどり着くアウトプットは出せていません。
勿論お金をとって公演するからには、
それなりの仕上がりでなくてはいけません。
でも全く恐らくたどり着くべき姿とは違う筈です。
だって大規模改造ですから。
産みの苦しみの中に月組は居ました。
月組は、
またもや。
またもや。
新しい挑戦
続けてました。
前回のカンパニー/ＢＡＤＤＹ、
いや去年のAllForOneから新しい挑戦は続いてます。
これが、
伝統が繋がるということなのかと、
感激しました。
今の月組ほど再演が似合わない組もありません。
ましてやライセンスが厳しいエリザベート。
はっきりと言えるのは、
全く意味のない再演だけはやめてほしかったです。
だからこそ、
この大改造は本当に満足です。
今の月組にしかできないことをやってるからです。
まず新しい挑戦として挙げられるのは、
エリザベートとトートの関係性を多分変えてきた事です。
故に珠様のトートがあれで正解。
見せ方をあとは工夫して繋がるようになれば良いかなと思いました。
後はつまらない点ですが、
歌や立ち振る舞いに精度を磨けば良い筈です。
今はＢＡＤＤＹ閣下出てきちゃう時有りますから(笑)
ちゃぴちゃんのエリザベートは全編通して『死』に憧れと恋が混ざったような感情を持ち続けてる事を強調してる感じです。
まだ多分完成には遠いのでしょう。
いずれにしても、花總まりとは違うエリザベートを作るのが課題なのかな。
フランツはトートの好敵手が宝塚版ですが、
エリザベートにとってフランツは本来そんなに重要な存在ではなかった筈です。
そのまま存在感を美弥さんが演じてます。
『イイ男達が姫を取り合う』
構成でなくても耐えられる内容にシフトしたい小池修一郎の狙いが見えてる気がします。
そのうち詳しく書きます。
ルキーニも恐らく。
月城さんが目指す存在感を出せていません。
多分2500人の観客がいる舞台に対応した存在感が出せてないのだなと思いました。
300人程度の劇場なら、
このレベルで良い気がします。
あとルキーニの存在の仕方も多分少し変えてきたいのかなと。
月城さんには難しい課題が沢山出てるようです。
私が思うに、
この作品の宝塚版の欠点は、
主要キャスト(トート、エリザベート、フランツ、ルキーニ、お父さん、ゾフィ、ルドルフ)以外は型がはまりすぎてアンサンブル要素が強すぎてしまう事です。
革命家ですらもほとんど決まりきった動きに台詞に感情しかあたえられてません。
ゾフィの周りにいる腰巾着5人も、またしかりです。
この腰巾着の中に今回、
スターであり、
演技に華のある紫門さんがキャスティングされてます。
ある意味実験的でした。
アンサンブルからの脱却です。
つまりその人物に、
どのような背景があり、
性格や考え方をしてるか表現させる事で、
メインキャストだけではない舞台にしたいのではないかという気がしました。
これが美弥さんフランツが演技を抑えてる事にも関連してくるのだろうと。
メイドと侍女の格差もかなりはっきりとさせてきました。
メイドをバカにする侍女達のプライドの高さが演技に光ります。
初回観ただけで、
これだけの変更点が素人の私ですら分かりました。
恐らく演じてる方はこれの100倍大変なミッションを抱えてるに違いありません。
そうだ！
黒天使だけはもう多分完成に近いと思いました！
今回はとにかく
超絶美形の
オシャレかつ
ハイクオリティダンス集団なんですが、
黒天使＝トートの分身らしく、
かなり表情にも工夫が入ってます。
珠様のトートが完成してない分、
黒天使、恐らくリーダーの
夢奈瑠音ちゃんの黒天使は既に自身のトート像が完成してますので、
表情見てたらとてもストーリーや感情が分かりやすいと思います。
ぜひ見つけて下さい。
大劇場にもしかすると、
運よくまた行けるかもしれませんので、
次回どんな化けか方してるか楽しみです