東京特別(日本青年館大ホール)公演翼ある人びと-ブラームスとクララ・シューマン-を次の公演を観劇しました
3/1(土) 11時公演
3/2(日) 15時公演
昨年のデビュー作月雲の皇子で大ファンになった上田久美子先生の2作目の作品。観劇がとても楽しみでした。
最初の観劇は、予習もせずに臨んだので、最初に登場した老婦人がすみれ乃さんだとはなかなか気付かず、場面が転換する直前に気付き、ビックリしました。いつもキャピキャピ系の役が多く、このような落ち着いた演技ができる人なんだと思いました。
そして、ブラームスの交響曲第3番第3楽章の哀愁ある曲にグッと心が掴まれた感じで、この芝居の世界の中に入っていきました。
朝夏さんは、蒼いくちづけの頃に比べると内に秘めたものを伝えられるようになったかなと思います。クララを好きなのに、伝えられないもどかしさ、苦しさなどがビンビン伝わってきました。
クララの怜美さんは、落ち着いた年上の女性を落ち着いた演技で表現していました。怜美さんはこのようなお芝居だと存在感があるのだけれぢ、大劇場での大人数でのお芝居だと埋もれてしまうのが不思議でならないです。
ロベルト役の緒月さんは、ヨハネスの思いを知っているのか、知っていてしらない振りをしているのか、しかも病気で精神も病んでしまっている難しい役。緒月さんのあの演技がなければ、精神的な三角関係は表現できなかったと思います。
澄輝さんのヨアヒム、愛月さんのリストもハマり役といってもいいかもしれませんが、私の中で一番印象的だったのがベートヴェン?役の凛城さん。私のイメージするベートヴェンの髪型、歩き方そのもので、あまり出番がないのが淋しかったです。最初に観たときは、私の後ろに気配がすると思ったら、そこにベートヴェン?がいてビックリしました。
朝夏さんの蒼いくちづけ繋がりなのか、フィナーレの男役さんたちのダンスが、蒼いくちづけで使われていたブラームスの交響曲第4番第1楽章でした。アレンジされていたので、最初この曲聴いたことがあるけれど何だっけ?と思いながら観ていました。
1回目を観劇したあとにブラームスのことを調べたら、あのお話のときはヨハネス20歳、ロベルト43歳、クララ34歳で、出会ってからわずか3年間ほどのお話だったのですね。
わずか2回しか観なかったことが悔やまれるくらい大好きな作品になりました。