やっと新潟も30度超えしそうです。
蒸し暑いこの時期に、冷たいお茶と冷たい汗でお楽しみください。
[スーパーマーケット]
(営業妨害にあたると困るので実名は伏せさせていただきます)
地元では有名な元病院跡地に建った大型スーパーマーケット、
建設施工当初からいろいろな噂は耐えなかった。
工事の遅れから24時間体制で工事を進めている業者もいた。
はっきりとした事実はわからないが、この工事の途中で不運にも事故で亡くなられた方もいたと聞く。
おそらく各業者も、仕事は仕事。
病院跡地だろうがなんだろうが、いつも通り仕事をこなしていたと思う。
しかし、
目撃者は多数。
出るものが出るべくして出始めた。
とある業者は「仕事にならない」と手を引いたとも聞く。
その後、噂は耐えないにせよ、そのスーパーはオープンした。
オープンはしてお客の入りも上々、一見問題はなさそうだった。
が、
やはり利用するお客からのクレームもあったらしい。
見る人も多数。
特に女性トイレの話は多かった。
囚人が美容室でカットしていた時のこと。
隣のお客さんがこんな会話をスタッフとし始めた。
「あそこのスーパー、出るって噂じゃない?でも私、そういうの関係ないからこないだ買い物いったんだわー。
でさ、どこに出るなんて知らないからトイレ行ったんだわ。
トイレ済ませて手を洗ってたらさぁ、立ってたのよ、鏡越しに!」
「いやー、ホントにぃ?」
「今まで一回も見たこと無かったからさぁ、買い物しないで帰ってきたてぇ!」
そう、そこはスーパーの魔のゾーン。
そのトイレの下は元霊安室。
部屋を埋めないでその上にトイレ(水場)を作ってしまったそうだ。
その後、そのトイレは閉鎖となり、地下部の工事を済ませ再び開放した。
しかし、このスーパーの恐怖はまだ終わっちゃいない。
そんな話を聞いたよ、と友人S子に話をした。
そしてそのS子からはこんな話を聞いた。
S子の保育園のママ友Y子の体験した話だ。
Y子も霊感に全く縁が無く育ってきた。
ただ安い・・・それが理由でこのスーパーを利用しただけだった。
保育園の帰り、子供Mちゃんをつれてこのスーパーへ入った。
普段はまとわりつかないMちゃんが、
顔を歪め、脂汗をかき、急に足元にまとわりついてきた。
「ちょっとぉ、邪魔だよぉ、離れてよぉ。」
ママが何を言っても離れようとはしないMちゃん。
もしかして具合でも悪いのかと思いおでこに手を当ててみても熱も無い。
「どうしたの?気持ち悪いの?具合悪いの?」
Mちゃんはブルブル震えたまま、Y子を見上げて今にも泣き出しそうな顔で話し始めた。
「ママァ、あのおじさん、誰?」
Y子は周りを見渡したが、おじさんらしき人が見当たらない。
誰か怖い人を見たのだろうと思い、買い物を続行したが、Mちゃんの態度はおかしくなる一方だった。
「ねぇ、ついてくるよ、あのおじさん、こっちくるよ!」
Mちゃんの恐怖におののいた表情にY子はさすがにウソは言ってないと感じ、Mちゃんに話を聞いた。
「どっからそのおじさんがついてくるの?」
「スーパー入ってからずっとだよ。こっちみてるの。怖いの。」
「怖いおじさんなのね?」
「ウン。」
Y子は買い物を中断し、慌ててスーパーを後にした。
しかし、
「出てきたよ、おじさんついて来るよ!」
駐車場までもそのおじさんは出てくるとMちゃんは言う。
車に乗り込み、猛スピードでスーパーを出たというのに、
「おじさん、すごい速さで追ってくるよ、怖いよー!!!」
Mちゃんは後部座席から後ろをみて泣きじゃくった。
Y子には後続車しかミラー越しには見えないのに、Mちゃんの半狂乱さから、このスーパーの噂が本物であると悟った。
帰宅後、そのおじさんの姿は無かった。
そしてY子家族には何の異変もなかった。
今でもそのスーパーは軒並み売り上げを伸ばして、順調な営業だ。
噂はあれど、お客が減ることは無い。
ただ、洒落のつもりで冷やかし半分で行くのはオススメしない。
無念を残した人たちの思いは未だそこにとどまっているからだ。
決して遊び半分で行くことはやめて欲しいと思います。