出産』前編




(=。=;)・・・・・・なんか腹いてぇ・・・・・・・・・。


と、

とある9月の宵に目が覚めた。


妊娠後期に石持ち(たぶん尿道結石か何か)だろうという激痛に遭遇し、

「またかよぉ・・・」と腰を押さえて朝が来るのを待っていた。


そういえば、予定日近いなぁ・・・・・・

そういえば、なんか定期的に波のある痛みだなぁ・・・・・・






もしや、陣痛!!!


けど、おしるしこないしなぁ。

みんな生理痛の痛みっぽいとか下痢の腹痛に近いと言ってたしなぁ。



うつらうつらしながら時間を計ってみた。

15分・・・そんな感覚が朝まで続き、痛みはヒートアップしつつある。



「どしたぁ?大丈夫かぁ?また石かぁ?」

と目を覚ましたダンナ様が腰をさするものの、楽になんてなりゃしない。



そのままお昼をすぎ、いよいよ10分間隔に。

やっぱり陣痛かもしれない・・・と入院の荷物をまとめ、夕食の準備。


カルボナーラ作りながら、脂汗をかきながら、


ぉ、おぅっ!」


と訳のわからない嗚咽をもらしもらし・・・。

いちいち10分おきにへたれこみ、情けないワンワンスタイルに・・・。


なんとか夕飯も済ませとりあえず病院に連絡してみたら、すぐにご来院下さいとのこと。

たまたま日曜だったのでダンナ様から連れて行ってもらい、ひとまず診察へ。



「まだ1~2cmってとこだね。」


って、うっそやーーー



だって猛烈にお腹痛いんですけどぉ

これ以上痛いなんて想像できないんですけどぉ・・・。


看護婦さんに連れられ、誰もいない4人部屋で陣痛が強くなるまで待機。

ダンナ様も9時になり、

「早くても明日の朝ですよ。」

と言われあっさりと帰ってしまった。(おいおい)

ま、仕事もあるしワガママ言えなかったけどさぁ。


それにしてもだぁれもいない・・・。夜って長いんだよねぇ。



看護婦さんもたまーにしか来ないし、

陣痛の間にふと落ちていく意識の中で、廊下を走る音。

ワタシが入院した後、どんどんと他の人が産みに入っているらしい。


なんでワタシだけこんなん時間かかるんだろー。



午前3時・・・。気がつけば陣痛がきてから24時間が経過した。

人間ってツライ状況下に置かれると、なぜかわが身を振り返り、反省しだすんだよね。




流産したらそれはそれだよねー。

なんて言ったから?

妊娠してるのにバスケしたから?

お菓子食べ過ぎたから?




いっててててててててててて!!!!!!!!!!


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・たらたらたらたらたら

痛みのレベルが上がった途端、股ぐらから暖かい何かが流れ出しちゃった。



これがちまたで噂の『は・す・い?』

破水!


「すいません、なんか出ちゃいました・・・」

ナースコールして診てもらったらやっぱり破水。



「破水したから後は早いわよー。」

とニコッと立ち去る看護婦さん。

しかし、この破水が後にワタシを絶体絶命に追い込んじゃうのでした!!!




破水について一句。

『破水って なんともいえない 屈辱感』

(だって、30歳目前にして初おもらしをしたような感覚だったんだもの


後編へ続く・・・・・