脱毛が加速している。
手櫛をすれば束で抜けるし、はらはらと抜けた髪が顔にへばりついて邪魔だし、シャンプーが億劫になっている。いっそのこと坊主にしてしまいたい。
サバイバーの友人が、お薦めスタイルを送ってくれた。自身も悪くない気がしている。



しかし、頭皮冷却帽子「愛帽」の効果を図るため、今は我慢。少なくともウィッグが必要になるまでは、この長さで耐えるのだ。



髪の毛を包んでそのまま捨てられる、使い捨てのスヴェンソンヘアキャップを購入したが、結局邪魔で外してしまう。
絶賛脱毛中の今、コロコロが相棒だ。
カチューシャも愛用中。



フルウィッグは、使用にもお手入れにも一手間かかるので、追加でバンダナウィッグを購入した。
バンダナウィッグは単独で使うものではなく、帽子とセットで使うものだ。
河童のような形状で簡単に被れるので、出番が多そうだ。


化学療法を受けることにならなければ、きっと髪を短くすることはなかった。
でも、今はこの髪型を気に入っている。
治療が明けても、ボブを維持するかもしれない。 


一見、不幸せに思ったことが幸せに転じたり、その逆だったりすることがある。
鏡に映る、新しい自分に微笑んだ。