転移の事実を家族に知らせる。
皆が、なぜだと嘆き悲しんだ。
それと同時に、セカンドオピニオンを勧められた。



そもそも、一年半前のステージ0との病理診断に見落としがあったのではないか。
その疑念を晴らす為、病理医に託すことにした。 
顕微鏡標本、病理診断書のコピー、手術材料とリンパ節の標本が必要との事。
宣告の翌日に病院へ車を走らせた。



1人で行く気力がなかったので、友達に連れて行ってもらった。
子供を通じて親しくなったママ友で、いい年してお誕生日にプレゼントを贈り合う仲だ。
彼女の友人もまた乳がん闘病中であることから、患者の日常を知っていた。



窓口でセカンドオピニオンの申し込みをする。
1週間以内には病理医の元へ発送してくれるとのことだった。



喫茶店でココアを飲んで、心の涙も吐き出せた気がした。
弱さをさらけ出せる友人の存在がありがたかった。