ダイエットなどまったく気にせず、好きなものを自由に食べているのに、ずっとやせ続けている人たちが、世の中にはたくさんいます。
あなたのまわりにも何人も見つかるでしょう。
いったい自分と何が違うのか?
彼らはなぜ、そんなに恵まれた状態なのか?
何か秘密があるのかもしれない。
少なくともダイエットの答えのヒントになることは間違いない。
とにかく聞きまくってみよう、ということで、「どういうことに気をつけて食事をとっているの?」と聞いてまわりました。
そうすると、どういう答えが返ってきたと思いますか?
予想できますか?
「うーーーーーん、特に何も考えていない。」
でした。
「え・・・ そんなことはないはず、もう少し真剣に考えたら、いろいろあると思うから。」と再考をうながすと、
「あーーー、 食べすぎないようには気をつけている。あと、なるべく健康的な食事を意識しているかな。」
なるほど!!
食べすぎないように注意して食べているのだな。
あと、健康的な食事を意識しているのか。
まあ、驚くような内容ではないけれど、健康的な食習慣を維持しようと心がけていて、立派だなと思いました。
しかも、それをあまり意識しなくても、当然のこととして実行できているのですから、大したものだと思いました。
もっといろいろ知りたいから、他の人にも聞いてみようということで、聞いてみたところ、
「別に何も考えてない。食べすぎないように意識してるくらいかな。あとは、バランスよく食べることと、夜遅くに食べないように気をつけているくらいかな。」
ふむふむ。
食べすぎないこと、バランスよく食べること、夜遅くに食べないこと。
健康常識にきちんと従えていて、立派だな。
やっぱり、やせている人は、健康常識をしっかりと守れているということなんだなあ。
でも、もっと何か得するような話はないのか?
ってことで、さらに聞き込みを続けました。
「うーーーーーん、まあなるべく規則正しく食べるようには心がけているかな。それから、ゆっくりよく噛んで、しっかりと味わって食べるように気をつけている。あとは、なるべく腹八分目に気をつけている。油ものや甘いものも控えめにしようとしている。」
他の人たちに聞いてまわっても、そういうレベルの答えばかりでした。
うーーん、面白くもなんともないぞ。
微妙な答えのうえに、微妙な答え方ばっかり。
何か特別な方法とかないのか?
まあ、わかったことは、どうやら健康常識をしっかりと意識して食べる習慣ができているようだということでした。
やせている人は、やっぱり健康を意識していて、健康的な食習慣ができているのだなということでした。
おわり。
で、かつては終わっていたのです。
頑張って聞いてまわっても、面白い答えは見つからず、むしろ地味に健康的な食習慣が大切だというつまらない答えで終了していました。
その後、
「ダイエットはまったくもっておかしいのでは?」
と疑問を持ち続けて調べていたところ、
「やっぱりどう考えても、ダイエットはおかしい。」
「ダイエットに関する何もかもがおかしいとしか思えない。」
となってしまったのでした。
特に、「頑張れば頑張るほど、ダイエットは苦しくなって、最終的には失敗してしまう」という結論は疑いようのない事実であるようでした。
そこで、もう一度、スリム体質の人たちに聞いてまわって得た答えを検討しなおしてみました。
そう言えば、ほとんどみんな「特に何も考えていない」ってまず答えたよなあ。
それから、「もっと真剣に考えてみて」と頼むと、ようやくいろいろと一般的なことを答えてくれたよなあ。
もしかして、ほんとに何も考えていないのかもしれないぞ・・・
だから、満腹感の信号を感じやすくて、それで食べすぎないのでは?
そして、「食べすぎないようには注意している」って、ほとんどみんなが口にしていたなあ。
満腹感の信号に素直に従うようには心がけているということなのではないか?
そこだけは無意識のうちにも大切にしているということなのではないか?
きっと、そうだ。
ほとんど何も考えていないから、邪魔するものが無くて、弱い満腹感の信号を感じやすいんだ。
そして、その信号にきちんと従っているから、好きなものを自由に食べても、決して太ることがないのだな、という結論に至りました。
その後もいろいろと調べ続けましたが、どうやら、ほぼ間違いなくそうであるようです。
あなたも、まわりのスリム体質の人たちに聞いてまわってみると面白いですよ。
「うーーーん」って考え込む人が多いと思いますよ。
「特に何も考えていないかなあ・・・」
特に男性はその確率が高いです。
女性は、「なるべく野菜を中心に健康によいものを食べるように意識している」とか、「できるだけ腹八分目ぐらいを意識している。」みたいに、健康に気を配る意識は高いようです。
でも、自分の理想論を言っているだけの可能性が高いので、「それを実行できているの?」って聞いてみると、「いや、できてない。できたらいいなあと思ってる。」って言うと思います。
本当は、あんまり何にも考えていないから、うまくいくみたいなんです。
スリム体質の人たちの共通点は
「考えるのではなく、感じるんだ」
を無意識のうちに実行できている人たちということでした。
こうやったらやせられるらしい、こういうことに気をつけて食べるといいみたい、と必死に頑張っている人は、悲しいくらいに報われないのだということがわかったのでした。
でも、そんなこと言われても、何も考えずに食べたら、絶対食べすぎてしまうからなあ。
やっぱり、理性で食欲を制御しないと怖すぎるからなあ、というふうに思うのがふつうですよね。
今さら、子供みたいに何も考えずに食べるなんて、できるわけないもんなあ・・・
おっしゃるとおりであります。
いったん意識し始めてしまったら、意識しないようにすることは、ものすごく難しいですもんね。
意識しないようにしようとすればするほど、不自然になっていってしまいますもんね。
意識しながら、スリム体質の人たちと同じような食べ方ができるような方法論をお伝えするのが、私の使命だと思っているわけです。
次回は、スリム体質の人たちの食べ方とそうでない人たちの食べ方や考え方は、具体的にどう違っていて、どんなふうに影響が出るのかについて、お伝えしたいと思っています。