今回は、ここまでのまとめです。
いろいろと言ってきたので、混乱しているかもしれません。
まず食欲=空腹感には本物とにせものがあります。
本物の空腹感は栄養が足りないよーという体からの信号で、本能的な働きによるものです。
にせものの空腹感は、イライラや不安など心理的なストレスの不快感によるものや、寝不足や体のコリなど、体の不快感によって生じるものがあります。
また、にせものの空腹感は、食べ物の味やにおい、騒音、おいしそうなものを見たことなど、五感に刺激を受けたことによっても生じてしまいます。
要するに不快感を感じると、それをすぐに空腹感だと思ってしまうということです。
まったく空腹感ではないものまで、「あ、苦しい、きっと空腹感に違いない。」って思ってしまうわけです。
本当に悲しいですよね。
にせものの空腹感は主に心理的な不快感によるものであって、決して栄養不足の不快感ではないのです。
簡単に言えば
本物は体が求めるもので、にせものは心(脳)が求めるものです。
本物にはちゃんと従う、にせものはなるべく我慢するか、まぎらわしてください。
にせものの空腹感を我慢するのが難しいなと感じるならば、幸せを感じられる甘いものや温かいものをちょっとだけとって、うまく弱めてください。
幸せな感覚を与えて、心や脳を癒やしてあげてください。
菓子パン、スナック菓子、ファーストフードなどをたくさん食べても、心や脳が癒やされるのは、食べているその瞬間だけだと思います。
むしろあとで、食べ過ぎてしまった後悔や自己嫌悪に襲われてしまうので、怖いです。
それから、本物とにせものの見分け方についてです。
これが重要ですよね。
不快感を感じる体の場所にこだわってみてください。
長い時間何も食べていなくて、これは明らかに本物の空腹感だなというときの感覚をはっきりとおぼえるようにしてください。
おなかに手のひらを聴診器のように当てて調べていくと、おなかの真ん中より左側に空っぽで苦しいという感覚を感じるはずです。右側にはあまり苦しさを感じないと思います。
おなかがグーグーなるときも、どこで音が発生しているかを調べてみてください。
きっと左:右が8:2くらいの割合になっていると思います(すいません、まだまだ調査不足です。大体の感じです。調べた結果を教えてもらえると嬉しいです。)
それで、左がなるときは苦しく感じて、右がなるときは、あまり苦しく感じないと思います。
というわけで、おなかの左側に空っぽの苦しさを感じるというのが、本物の空腹感の感覚です。
ただ、食べ終わってから時間がたつにつれて、本物の空腹感はだんだんと強くなっていくので、弱い間は、少し見分けにくいかもしれません。
ちなみに、弱い本物の空腹感は間食でうまく対応してください。
それで、本物の空腹感の感覚がわかれば、それ以外はにせものの空腹感だとわかるようになります。
にせものの空腹感も、同じく不快感によるものなのですが、発生源が違います。
例えば、イライラや不安感は、胸が詰まって息苦しくなるように感じます。
寝不足は頭が重くてぼーっとする感じで、体のコリは首、肩、背中などが重くて痛いと感じるでしょう。
このように不快感を感じる場所がどこなのか?
ということに注目すると、見分けやすくなるはずです。
不快感を感じたときに、すぐに「きっとおなかがすいているんだ」と判断せずに、「この何とも言えない不快感は、本当に本物の空腹感なのか?」と自分に問う癖をつけるようにしてください。
一呼吸おくことで、冷静に判断できるようになります。
そして、あ、本物の空腹感ではないな、イライラが原因だなとわかるようになると思います。
本物の空腹感は、食べるにつれて、着実に満腹感が上昇してくれるのが感じられます。
そして、満腹感がやってくるのが感じられるので、そんなにたくさん食べることができません。
(満腹感を無視すれば、たくさん食べられますが。)
違いがよくわからないという方は、普段から食事制限ダイエットを繰り返して、本物の空腹感とにせものの空腹感の両方を強く感じるようになっているのかもしれません。
両方をいっしょに強く感じて、わけがわからなくなっているのかもしれません。
難しいかもしれませんが、心を静めて、瞑想やリラックスをするようにしてください。
そして、自分の体の感覚を研ぎ澄ましてみてください。
本当はもっと簡単な方法もあるのですが、お金がちょっと掛かってしまう(2,000円くらい)ので、ここでは無視します。
それで
食欲=空腹感には、本物とにせものがある。
本物の空腹感は体からの本能的な信号。
これは従った方がよい。
仕事に厳しい大工職人さんみたいなイメージ。
無視していたら、恐ろしいくらいに暴力的になってしまう。
うまく従ったらかわいい子供みたいに少食だったりする。
本物の空腹感をさらに簡単に一言で言うとグレムリンの「モグワイ」みたい。
約束を守っていると、かわいらしいギズモでいてくれて、
約束を破っていると、凶暴で残酷なグレムリンとなってしまう。
ということです。
どういう約束かというと
本物の空腹感(本能・食欲)に関して守るべき約束は
1.『強い空腹感を無理に我慢し続けないこと。』
2.『空腹感を感じてから食べ始め、
ちょうど満腹感を感じるところまで食べること。』
3.『満腹感を感じたら、素直に従って食べ終わること。』
他には、「イライラ食いを控える。(にせものの空腹感にだまされない)」、
「しっかりと睡眠をとる。」、「よく味わって食べる。」などもなるべく注意してください。
そして、何と言っても、にせものの空腹感とどうやって付き合っていくのかというのが難しいですよね。
感情レベルの不快感が特にやっかいだからです。
食べることで、本当の感情と向き合わずにごまかし続けるのではなく、悔しさ、悲しさ、さびしさ、不安感、そういう感情をしっかりと感じてあげなければいけないのだと思います。
つらいことですが、感情は感じてあげることによって、浄化されていきます。
しっかりと受け止めて感じなければ、なんだかよくわからない不快感として、無意識レベルに沈んでたまっていってしまいます。
そして得体の知れないにせものの空腹感の原因になっていってしまうというわけです。
なんだか、供養してあげないと、浮遊霊(地縛霊)としてさまよいつづけることになる、なんて話みたいですね(^_^;)
でも、たしかにそんな感じなので、しっかりと感じて、浄化してあげることが必要だと思います。
次の2回ほどで、にせものの空腹感について、もう少し詳しく説明したいと思っています。
ここまでダイエットについて、特に食欲・空腹感とはどういうものなのかについてあれこれ語ってきました。
ダイエットについて特に何を言いたいのかというと、ダイエットは一般的に考えられているほど、単純なものではない、むしろ恐ろしい危険のかたまりなんだということです。
ダイエットは本当は心の問題なのです。ものすごくデリケートで、気合いを入れたらうまくいくなんて、とんでもないことだと思っています。
「ダイエットはカロリー量をコントロールし続けさえすれば、やせられる。」
それは表面的にはそのとおりですが、目に見えない心のレベルや本能のレベルでは、まぎれもなく恐ろしい変化が生じてしまっています。
わからなければそれでいいとばかりに、体の内側の見えない変化を無視するなんてとんでもないことだと思います。
ちょっと感情的になってしまいましたが、ダイエットはそこまで考えなければ、危険のかたまりそのものであって、人生を破壊しかねないもろ刃の剣なのです。
いわゆる「ダイエットの正しい知識」なんていうような頼りにならないものではなく、ダイエットの本当の知識を持って欲しいと思っています。
そんなことを考えて、ダイエットのことを追求してきました。
なんてね(^―^)
まだまだ続きますんで、よろしくですm(_ _)m
次回は、意外なにせものの空腹感というのを紹介します。
「え、そんなのもあるの?」
「気を付けないと」って感じです。
お楽しみに。