こけしが微笑む
世界に戦争がなくなるといいな
そう思ってウクライナに送った
微笑みと感性の失われる世界で
それがもう一度
人々に戻りますように
文化芸術は
平和の使いで
人の心を通して知性と感性に灯る光だ
崩れる建物
吹き飛ばされる街と命
人々のささやかな営みを内包する歴史が
あっという間の廃墟になる
武器商人の作る愚かな火は
百年かけて作られた命の住む森を
一瞬で焼いてしまう
人々がそれを忘れてしまわないように
渾身の映画作品が創られたのに
人びとは社会の中にある戦争の火種を見落としてしまう
その弾頭を国外に向けた灰色の長射程ミサイルが
日本中に次々と装備されていく
国家権力が国民の思想信条に目を光らせる治安維持法に繋がる法律を
安全保障のための法的整備と呼ぶ
それでも僕は
こけしに着物を着せ
微笑みと魂を入れる
戦争へと向かう道筋が声高に過熱されて行く
冷たい国会の中で
政治が時に集団で心を忘れてしまうのだったら
僕らはそれを忘れない個の集団でいたいからだ
僕はいつまでも
夢を見て
心ときめく恋の様な平和を創りたい