こんにちは。
泉屋博古館で開催中の「楽しい隠遁生活 文人たちのマインドフルネス」へ行ってきました。
 
まず、タイトルがあまり聞かないタイトルで、面白そうと思いました。
 
俗世を離れて、自然の中に身を置くことが実際にできる場合と、できない場合があるかと思います。
できない場合は、桃源郷や滝の絵画を眺めたり、煎茶を楽しむなど、心のみ隠遁生活というのもあるということで、マインドフルネス。
 
煎茶は、江戸時代中期頃から、形式化していた茶道の他に、形にこだわらずにもっと気軽にお茶をしましょうということで、流行ったそうです。
 
また、中国の文人達は、官僚などの国家の大切なものを扱う立場でありながら、一方で自然界に身を置きたい願望を持っていた傾向があり、それが絵につながっています。
 
ある絵は、明代最後の科挙の進士だった人が、何らかの理由で追放された後、自然の風景を描いた作品でした。
 
また、中国では、水の作用によって自然に削られた大きな石は、自然の産物ということで、大切にされていたこともあるようです。
 
洋画家・岸田劉生が、晩年に描いた絵もありました。

 

今回の展示を観た後、もし自宅に山水画や滝の絵が飾ってあったら、難しいことを考えずに絵を眺めると、マインドフルネスになりそうと思いました。