肝試ししたことある?

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昨日の「幽霊の日」の続き~。
 
 
 
 
 
 
 
 
 

そして無事に、さっきの交通量の多い道路に戻ったんだ。

 

 

 

そうしたら、なんと!

 

急に、ラジオの音が普通に聞こえたんだよね、、、

 

車の行き来も多いから、シグナルを受信する力が強くなったの?

 

あれは驚いたっけ。

 

 

 

 

 

で、私が外を見たら、そのバックで走って来た道は、なぜか見えない、、、

 

 

 

 

 

「ねぇ、今来た道なんだけど、

 

 みんな見える?

 

 私、見えないんだよね、、、」

 

 

 

と言ったら、

 

 

 

 

 

「うん、見えないな、、、」

 

 

 

と皆が口々に言った。

 

 

 

 

 

「早く、街の中に戻ろう!!!」

 

 

 

と運転してた人がそう言って、急いで市内へと向かったんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

で、そこに来る途中の大きな橋の横に、

 

大型車のパーキングみたいな場所があってね、

 

そこに車を停めて、みんなで外へ出て辺りを見回してた。

 

 

 

 

 

で、誰かが、

 

 

 

「さっき、俺達が行った場所って、あっちだよね?

 

 で、バックで戻って出た道路の信号が見えるじゃん?

 

 けどさ、あの場所にあった、あの廃墟みたいなのって何処だ?」

 

 

 

と、言ったけど、誰もそれが答えられなくってね。

 

 

 

だって、そんなの何処にも見えないんだよ。

 

真っ暗な場所じゃ無かったのに、その街灯すら無いんだもの、、、

 

 

 

 

 

気持ち悪さを感じて、私達はその後は自分達の街に戻って、

 

個々の車を置いてあった、同乗者の中の1人の家に着いたんだ。

 

 

 

まだ、インターネットもそんなに家庭にには普及していなかった頃で、

 

不思議なことが起きても、ネットで調べることも出来なくてね。

 

 

 

みんなで、

 

 

「アレは、なんだったんだろう…」

 

と、それだけを繰り返して話してたんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、それから数日経って、

 

 

 

「俺、みんなに話がある」

 

 

 

と、一緒に行った時の車の持ち主が電話して来て、

 

その夜に会うことになってね。

 

 

 

いつもみんなが行ってるカフェで待ってたら、

 

 

 

「あのさ、俺、あそこにあの後で友達と行ってみたんだ。

 

 日中の明るい時間にね。

 

 

 そしたら、

 

 あの時に俺達が見た廃墟なんて、影も形も無かったよ、、、」

 

 

 

と言う。

 

 

 

 

 

「???」

 

 

 

「無いって、どう言うこと?」

 

 

 

「俺達、見たじゃん、

 

 そして、あっただろ?

 

 あの壊れた建物があそこに」

 

 

 

などと、みんなで言ったんだ。

 

 

 

 

 

でも、その人は、

 

 

 

「いや、無かったんだ、本当に。

 

 だけど、親戚からこんな話を聞いたんだ」

 

 

 

と言うじゃないの。

 

 

 

 

 

なんだろうと思って、全員が黙って聞いたんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

「あそこはさ、こないだ俺も言ったけど、

 

 確かに昔は病院があって、でもそこは閉鎖が決定して、

 

 その場所は、その後に大分経ってから完全に取り壊されたんだそうだ。

 

 俺の親戚の叔父さんが小さい頃にそれを見たらしい、で、それを彼から聞いたんだ」

 

 

 

あの時、運転してた彼はそう言ったんだ。

 

 

 

で、問題なのはここから、と言わんばかりに続けた。

 

 

 

「その病院はさ、第二次大戦の時まで経営してたそうで、

 

 その時の負傷者とかが、沢山の人が入院してて、

 

 勿論、その中にはそこで亡くなった人も多かったらしい」

 

 

 

とそう話をする彼に、みんなで、

 

 

 

「あ~、そうなのか~、、、」

 

 

 

と皆がそんな顔をして、彼の話を聞いてたんだ。

 

 

 

 

 

「だけど、当時は時代が時代で、

 

 そこがさ、段々と死体安置所みたいになっていったそうだ」

 

 

 

えっ、、、

 

 

 

 

 

「気がおかしくなってしまったも、沢山いたそうで、

 

 時には強制的に静かにさせる為に、安定剤と称して、

 

 多種多様な薬を患者に打っていたとか、脳障害が出たり、

 

 いろいろな後遺症に苦しむ人達も多く出て、大変だったらしい」

 

 

 

 

 

「でも、そうこうする内に、近隣の事業家がそこを放棄したとかで、

 

 医者は全員引き揚げてしまったけど、患者だけが残ってしまって、

 

 家族にも引き取られない、或いは身内のいない患者達は、

 

 全員が、何も施されないまま、そのままの放置状態になったらしい」

 

 

 

 

 

「そして、その患者たちは、直に亡くなったんだそうだ。

 

 そのまま、ベッドの上とか、隔離してた施設とかの中で」

 

 

 

「そこには誰も入れないように、持ち主がそこを周囲から囲んで、

 

 建物の中への通路を塞いでしまって、以降、誰も入れなかったらしい」

 

 

 

「だけど、余所の土地から来た事業家がそこを買い取ったんだそうだ。

 

 かなりの安価だったそうで、そこに繊維工場を作ることにしたらしい」

 

 

 

「でも、工事に携わった従事者の人達が、

 

 殆どの人の体調が悪化したり、病気になったりで、

 

 中々、工場は完成しなくって、結局は建設は諦めたそうだ」

 

 

 

と、全く知らなかった話だったんだけど、

 

その後に誰だったかが、

 

 

 

「それって、祟り?

 

 亡くなった人達の?」 

 

 

 

と言ったんだけど、

 

 

「たぶん、そうかも。

 

 俺の親戚のおじさんもだけど、年寄り達はそうだろうって、

 

 多くの人がそう言ってるらしいけど、余所から来た人達は知らないそうだ」

 

 

 

 

 

私は、全くの余所者だし、その土地には親戚も誰もいないし、

 

その話は全く知らなかったのだけど、酷い話だなぁ、と思ったんだ。

 

 

 

 

 

でも、あの不思議な現象は、

 

今でも、物凄くわけがわからなかったし、

 

いまだに、あの時のことは不気味で忘れられないんだ、、、

 

 

 

それが、そこで亡くなったと言う人達の怨念とかの仕業なのか、

 

或いは単に、私達の思い過ごしだったのか、

 

あの時、あの場所に行った4人には何もわからない。

 

 

 

 

 

もう、遠い昔の10代の頃の話だし、

 

あの時の人達には、もう会うことも無いし。

 

 

 

 

 

でも、私達はとっても不思議な体験をしたんだよね。。。