伏せろ! | 上海の欧州系企業で働く平社員の日記

伏せろ!

今朝もちらっと書きかけたとおり、今日は合肥に遠征してきました。何せ18日に上海に戻るチケットを入手しなくてはなりません。

朝起きてみると、雪が降っていました。やや寝坊気味だったので、あわてて朝食を取って、ひとまずチャーターした車で村の麓の鎮に向かいます。

ちなみに、この鎮の名前は「柘皋(Zhegao)」って言うのですが、Google Mapに記載されているアルファベット表記(ピンイン)が思いっきり間違っていてるのを発見してしまいました。’Tuogao’になってます。おそらく、Google Mapの中の人が、てへんに石の開拓の「拓」と見間違えて”Tuo"って入れちゃったんでしょうね。

・・・てか、Googleなのに手で翻訳したん???

話が逸れました。鎮のバスターミナルにて合肥行きのチケットを買い(合肥からは16元なのに、なぜか20元w)、バスが止まるあたりで待っていると、「バスが来たら真っ先にバスのドア前のポジションを取ること」という厳命が下ります。

なぜか?すぐに理由が分かりました。

バスがやってくると、周囲に人が群がりだします。どう考えてもバスの定員より多そう(笑)。それでも元々のポジショニングが良かったので、止まったバスのドアの真ん前に陣取ることに成功し、真っ先にバスに乗り込むことが出来ました。

・・・中国来て初めてかもしれない、順番争いに勝ったのw

しかも、このバスは始発ではなかったようで、すでにバスの中には相当数の人が乗り込んでいました。それに定員以上の人が待ち構えている。。。こりゃ、他人を押しのけてでもベスポジ(ベストポジション)を取っておく必要があったわけですね。我々は問題なく空席を見つけて座ることが出来ました。

それを裏付けるかのように、我々の後にもどんどん人が乗り込んできて、バスの中は座れない人が通路にもあふれてます。そんな中、バスの車掌さんの怒声が聞こえます。

「慌てないで、押さないで!順番に!」こんな感じでしょうか。

ここ最近、テレビで定員オーバーのバスの摘発のニュースなんかも見ていたので、定員以上の人を乗せないように頭数を数えているのかと思ったのですが、どう考えても定員以上の人が乗ってきます。変だなぁと思っていると、別の係員らしき人も乗り込んできて、車掌さんと一緒に全員のチケットを何回も確認に来ます。

どうやら売れたチケットの数よりもバスに乗っている人数が1人多いということで、血眼になって無賃乗車している人を探そうとしていたというのが実情のようです。結局、販売側のカウントミスであることが分かり、バスはようやく出発します。

バスはゆっくりと、しかもさらに乗客を拾いながら合肥に向かって行きます。席のない人には、車掌さんから、小さい椅子やら、バケツやらが渡されていきます。もちろん座るためにね。そもそも定員オーバーなので、何か前提が間違っているのですが、何とも言えない心遣いなんだなぁと思ってしまいました。

ただ、それも正しい理解ではなかったようでして・・・。

バスは、合肥市に入ります。合肥のターミナルに入る前に肥東というところのバスターミナルに寄るのですが、もうすぐ到着というところで、

車掌さん「立たないで!しゃがんで!」

という指示が立っている客に与えられます。取り締まりポイントがあるようです。立ち客がいると、一発で定員オーバーであると分かってしまうので、しゃがめと言う指示のようです。

・・・なんだ、バケツも椅子も摘発逃れのカモフラージュ用だったんかいw

今日は、たまたま取り締まりがなかったようで、事なきを得たようです。

一人でも多く乗せて利益を多く出したいバス側と安全を盾に取り締まる側のいたちごっこ。きりがないのは分かっているんですが、取り締まる側もそれなりのアピールが必要なので、1日に何台かは見せしめで取り締まられちゃう訳ですね。

肥東でかなりの人数が下りたこともあり、そこから先は全員座席に着席できる状態になり、正々堂々(!?)と合肥に到着する事が出来ました。

ただ、定員以上に乗せたがるのは、何が理由なんでしょうかね?

1つは、バスの運ちゃんは個人経営に近いのでお小遣い稼ぎが目的なのか?あるいは日本の高速バスより損益分岐点が高いのかも。日本の高速バスなんかは、路線にもよるでしょうが、実は両手ぐらい乗っていれば、十分元が取れたりするらしいのですが、中国では定員一杯乗って、やっとトントンだとか。何かあるはずです。

いずれにしても、チャンスがあれば、中国のローカルバス、一度経験してみてください。多分、十分すぎる印象を残してくれるはずです(笑)