きょう2回目のファセンラを打ちました。これに先立ち血液検査をしたのですが、驚きの結果が出ていました。なんと、血中好酸球の値が0(ゼロ!)だったのです。

 

白血球の一種である好酸球が血液中に存在する基準範囲は70~440/μLだそうです。喘息が増悪し、息も絶え絶えの頃は、これがとんでもなく高い値になっていました。そしてヌーカラによる治療を開始して以降、年に数回やっていた血液検査では、だいたい100/μL前後に落ち着いていました。基準範囲内、きわめて良好な状態でした。

 

しかし、副鼻腔炎による嗅覚障害が改善せず、一縷の望みをかけて先月からファセンラに切り替えました。今のところ顕著な変化はありませんが、嗅覚障害をもたらす鼻茸に集まる好酸球をファセンラが叩いてくれると期待しており、今回の結果からは、ファセンラが期待通り(理論通り)の働きをしていることがわかりました。

 

ただ、血液検査でわかるのは末梢血の値なので、副鼻腔その他特定の組織・器官における血液の数値と必ずしも同じではないと聞いたことがあります。とすると、副鼻腔にはまだ好酸球が残っているのか?だから鼻茸がまだのさばっているのか?ファセンラ注射を続ければ、いつかは体内の好酸球が完全消滅する日がくるのか??においを求めて人体実験を続けていくしかありません。

 

ところで、好酸球といえども白血球ですから、完全になくしてしまっていいのかという疑問が湧きます。この点を医師に尋ねると、こういう理屈のようです。

 

1.好酸球の役割は不明点もあるが、寄生虫感染に対する免疫の機能が大きい。

2.一方で、現代人のアレルギー症状にはことごとく好酸球が関与している。

3.好酸球以外にも多種多様な白血球が免疫細胞としての役割を果たしているため、寄生虫感染の脅威がない国々では、好酸球はなくても問題ないと考えられている。

 

つまり、寄生虫が制圧され(それで逆にアレルギー症状が増えたという意見もありますね)、好酸球はなくても(少なくても)いいと考える立場から、ヌーカラやファセンラのような生物学的製剤が開発されてきたというのです。なるほど。

 

一方、ヌーカラは好酸球をだいたい100/μL前後に留めるのに対し、ファセンラはゼロにしてしまう。EGPA患者にとってはどちらがいいのか。これを解明する研究が今アツいのだそうです(背景にはそれぞれの製薬会社の優位性主張合戦があるとか)。

 

私は正直どちらでもいいのですが、今は好酸球完全消滅による鼻茸退縮と嗅覚の復活を期待し、ファセンラに1票入れておきます。