朝起きると頭が痛い。これは完全に油断した罰であろう。
カーテンを開けても白いだけ。昨日からの雪が続き、今日も白いままっぽいらしい。天気予報では、それほど悪くはなかったのだが、やはり山の天気だからわからない。

そういえば朝ごはんの時間を聞いてなかったので、部屋でうだうだしていたが、顔を洗いに廊下にでると、なんと反対側が晴れてきているのだ!!!

駆け足で部屋に戻り、寒さ対策をして非常用階段にでて、写真を撮る。まじ、、、、ほんときれい。雲かガスかよくわからないが、白いのがすーって消えていく。その隙間から、山が見えてきた!

山が朝の光で輝きそうになる。しかし、まだまだもったえぶって、完全には見せてくれない。しかし、この感じも本当にすばらしい。この朝の感じを見ることができただけでも幸せである。

朝ごはんも昨日と同じ端っこの特等席(と私たちは思っている)でいただく。町側はまだ晴れていない。ガスがかかっていて、何も見ることはできない。

朝ごはんがいったい何時かわからないままであったが、たぶんこの中で朝ごはんの時間を気にしていたのは、私たちぐらいだったよねとあいつとも話してみる。たぶんホテルの人も、気にしていなかったかもしれない。朝ごはんは、別に普通である。おいしいパンとかハム、チーズ、ミューズリー、ヨーグルト、コーヒーなどなどである。前日の夜においしいディナーとワインをいただいているので、そんなに重たい朝ごはんはいらないのだ。
そして、イースターだったからか、うさぎの形をしたパンなどもおいてあった。

部屋で準備をしていると、なんだか全体的に晴れてきた。光が部屋にも入ってくる!早く出発しなくては。この貴重な時間を満喫しなくてはならない。

下に行き、オリバーと別れを告げて、外に出た。

すんばらしい。感動の景色である。今までにここに来た中で一番美しい景色、瞬間である。ガスがふわーーっと新雪の上を去っていく感じ。そして朝の光がいい感じであたってくる。

いやいや。まさかこのイースターの時期に、こんな美しいたっぷりの新雪を見ることができるとは思わなかった。いつも思うけど、期待しないと、期待以上のすごいことと遭遇することができる。楽しみにしたり期待しすぎるとたまに、期待はずれになってします。

それにしても、美しい。宿泊客がどんどん出発していく。犬と一緒に出発していく人もいる。昨夜の吹雪に、今のこの天気。最高のコンディション、最高の瞬間である。

私はこの奇跡的な瞬間を思う存分楽しみたかったので、あいつのことは無視することにした。あいつが何と駄々をこねようと、私は楽しくたくさん写真を撮りながら、下山していくのだ。

それにしても、後であいつが撮った私の写真を見てびっくり。人ってここまで楽しそうな、幸せそうな顔ができるのだ。

新雪にスノーシューが最高に気持ちいい。ふかふか、夢の中を歩いている感じである。スノーシューの片方でも貸してあげようと思ったのに、あいつは要らないという。いらないのならいいのだ。あいつは、たまに非常にいじっぱりの時がある。

昨日苦しかった道をらくらく、ずぼずぼ下りて行く。当時は自分のことしか考えていなかったが、あいつは普通のトレッキングシューズで果たして大丈夫だったのだろうか。まあ、文句言ってなかったと思うので大丈夫だろう。

歩くにつれて、次々と絶景が広がってくる。昨日は全くもって見えなかった景色である。新雪のふかふかした大地に、真っ青な空。こんな景色を堪能するのは、何年ぶりだろうか。おまけに、このスケールがすごい。こんな簡単な道なのに、ずーーーーーーっとすごい絶景が楽しめるのである。ここは、初心者も、絶景が楽しめるものすごく貴重な場所かもしれない。

もうあの景色をあらわす言葉が見つからないので、写真は次のエントリー にまとめました。


途中の森林を歩いているとこら辺で、太陽も陰り気味になり、疲れてくるが、まあなんとかスキー場に到着。フェニキュラーで、St. Lucまで無事おりてきた。フェニキュラーはものすごいスピードなのであるが、下りている最中に、鹿みたいな動物たちを何頭も発見。ここであんな鹿を見たののは何回も来ているが、初めての体験である。

下まで来ると、雪がさすがに少ない。ちょこっと屋根の上にうっすらかぶっているくらいである。そして、道路も全く雪の心配はない。(よかった・・・)

それから、また駐車場で、着替えをし、今日の宿に向かって出発である。今日の宿はフランスのどこかの町のB&B。最近適当に宿をとって、知らない町や村に行くのが結構すきなのである。

ナビの到着予定時刻を見ると5時くらい。今日も余裕そうな雰囲気である。(たぶん)

スイスにいる間にスイスワインを買いたいので、いろんなお店によって見るが、ことごとく閉まっている。まあ、イースターなので仕方がない。せっかくスイスに来たのでスイスワインを買いたかったが、仕方がないのだ。どこのサービスにもワインは売っていない・・・・・・。昨日オリバーのワインを堪能したから、仕方ないか・・・。

さてさて、順調に、フランスまでやってきた。ここのB&Bはとてもきちんとしていて、到着する1時間前には連絡がほしいという。それなので、到着1時間前に、指定された携帯電話まで電話をした。

電話をしたはいいが、かえってくるのは、フランス語。指差し会話帳しか持ってないので、突然のきりかえしなどは、できない。なんだかよくわからないが、ダコールと言っている。ダコールは、OKのようなので、ひとまず安心することにした。

第二外国語だったはずなのに、全く何にも役に立ってない。私が大学で週1時間学んだことっていったい何だったのだろう・・・・。それも2年間も・・・・。指差し会話帳暗記した方がよっぽどためになりそうである。

B&Bに近づくにつれて、ものすごい田舎ちっくな雰囲気になってくる。今日はイースター。。。。。なんとなく、今日の夜ご飯を食べることができるかどうか不安になってきた。こんなちっこい町の場合には、イースターの日曜日の夜なんて、レストラン閉まってそうである。おまけに、レストラン自体の数がとても少ないと思われる。

宿に到着し、B&Bのおばちゃんと対面する。ここでもまたGoogle翻訳様の大活躍である。おばちゃんは英語の場合は、このGoogle翻訳を駆使してコミュニケーションとっているのだろう。それにしてもすごい世の中になったものだ。そのうち、通訳、翻訳業などが過去の仕事となる日ももしかしたら近いのかもしれない。

宿のおばちゃんにレストランを教えてもらうが、どうやらイースターのためはじめに紹介してくれたとこは開いていないというらしい。ショックである。しかし、次に紹介してくれたところは、開いているし、予約も必要ないという。予約をしなくても本当にいいのかと少々不安にはなるが、まあ大丈夫のようなので、そのまま行くこととした。

一応B&Bでポストコードなどを入れてはいたのだが、どうやらここら辺いったいが全て同じポストコードらしく、ナビが全く意味をなさなかった・・・・・。さてはて、今日の夕食にありつけることができるのだろうか。レストランの住所を見るとどうやらポートの近くみたいな感じである。そういえば、ここに来る途中に、ポートらしき場所を通ってきたような気がしてきた。そして、ポートというか船がたくさん停泊していた場所に戻ってみると、おばちゃんが紹介してくれたレストランが存在していた。

しかしながら、オープンしているか、予約なしの私たちを受けてくれるかはわからない。あいつがレストランに入り聞いたところ、OKらしい。

「よかった。夕食を食べることができる。」

まず一安心である。本当によかった・・・・。そしてここでもまたフランス語指差し会話帳との格闘である。レストラン、食べ物のページで、メニューが何なのか予想する。

そして、お店のおばちゃんたちも快く、可能な限りの英語を使って、説明しようとしてくれる。このおばちゃんたちが、またよかったのだ。肝っ玉かあちゃん風の2人のおばちゃん。そして、きびきびと働く姿は、私たちが在住している国では、あまりお目にかかれないものである。

ここのレストランは中の下ぐらいのレストランではあるが、これがまた全ておいしいのだ。ワインも安いのに、普通にとってもおいしい。サラダの前菜、メインの子牛の煮込み、ローカルのチーズ。私は、このチーズに惚れ込んでしまう。これらのチーズは、今まで食べたチーズの中で、1,2位にランクインされてみた。

あいつはといえば、油っぽいものが苦手なのに、フォワグラなんてオーダーしてみて、チーズまではとても入らなかったらしい。そして、指差し会話から、持ち帰りを探し出し、まんまとチーズを持ち帰りように、アルミホイルでくるんでもらっていた。もう恥ずかしいとかそんな感覚は、ゼロである。

デザートも私はおいしくクレームブリュレをいただき、あいつはエスプレッソだけ。フォワグラがよっぽど効いたらしい。

今日もおいしいものと適度な運動で、ぐっすり。誰かがご飯を作ってくれるなんて、本当に幸せ♪

後で見つけたレストランのサイト。ここに行けば、やはりGoogle翻訳で、日本語らしきメニューも見えたのだ。残念! お店の人の説明よりも、Google翻訳が買ってしまう世の中になったよう。

http://www.restaurant-les2ports.com/



***************

ホテルのレストラン。窓からは、晴れていれば、下の町が見渡せる。本当にすばらしい景色である。




ホテルの朝食。(ごく一部)



フェニキュラーで上がってきたとこの場所。ここで、最終身支度やトイレをすませて、雪の世界への準備をするのだ。帰りは、ここで、雪装備をはずす。





フェニキュラー。ケーブルカーかなあ?



St. Lucの町というか村かあ。

















フランスのやっとこ見つけたレストランの食事

前菜のサラダ。魚がおいかったのだ。ソースもなぜかおいしい。






メインのお肉。やっぱり写真がいけてないが、本当に美味でした。フランスでは、本当にほとんどのレストランで、大満足の食事をいただける。(と思う)