外に出られなかった日々①

 

私がいちばん心がダメだった時には外に出られませんでした。

私自身がどの様な状態であっても、社会は動いていきます。

それは当たり前の事なのですが、そもそも当たり前に動いている社会と私の間には大きな隔たりがありました。

 

私ひとりが異なる空間にいる様なおかしな感覚を抱いていました。

そこには大きな壁がありました。

そして、その壁はとても薄くてくもりガラスの様にいくらかは透けて見えるのです。

だから、その壁の向こう側で社会が動いている様子を見ることはできていました。

 

働いている人、

ショッピングをする人、

カフェでお茶を飲む人、

おしゃべりをしたり笑っている人・・・

そう言う当たり前が私にはありませんでした。

 

その光景が目に映ることが辛くて辛くて仕方がありませんでした。

そうなりたいとか、うらやましいと言う感覚ではありませんでした。

 

私にはない日常、

私が営んではならない日常がそこにあると思っていました。

望むことすら、おこがましいとさえ考えていました。

 

当時の私の眼には色が見えていなかったのでは?

と思います。

”黒色”の記憶しかないのです・・・

 

でも、

”黒色”も”黒”と言う色だったのですね。

今になって私には色が見えていなかったのではなくて、”黒”と言う色は見えていたんだなと、やっと最近になって思える様になりました。

 

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