本屋さんでせどりをしておりました。
買取が順調であればせどりをせずとも
在庫が充実して良いのですが、そうもいかない
のがパインブックスの厳しい現状でございます。
そこで何度か出会う通称”手袋じいさん”は
白い手袋をいつもしている小柄で少し太っている
おじいさんであります。
このおじいさんとは会話を交わしたことはなく
逆に私のパーソナルスペースを大胆に侵してくるので
少々苦手でありました。
”手袋じいさん”だけではなく私は私のパーソナル
スペースにむやみに入ってくる人が苦手であります。
本日も”手袋じいさん”は私のパーソナルスペースを
侵してきます。ちょっとだけ離れようとしたその時に
私の顔を見て
「本屋さん?」
と言ってきたのです。
面を食らったのと本屋でせどりしているのが妙に
恥ずかしかったので思わず
「違いますよぉ。」と上ずった声で答えました。
「おれ、本7000冊持ってんねん。
処分したいんやけどなぁ~。」
”手袋じいさん”は言いました。
私は思わず声にならない声で「え"っ」と言ってしまいました。
間髪いれずに後ろから奥様らしいおばあちゃんが来て
”手袋じいさん”は行ってしまいました。
あの時、なんで「本屋です。」と言わなかったのだろうという
後悔の念がうずまきます。
また会えるだろうか。
7000冊か~。
話半分でも3500冊。
私にとっては莫大な量です。
買取りたかったな~。
逃げた魚は正しく鯨でございました。
つづく