不倫が発覚した数日後、離婚するかどうかは別として調査会社に行って相談していた。

調査会社の社長に事情を話すと

「こんなにひどい旦那はそうはいない。離婚した方がいい」

「子供のために離婚を躊躇するのはわかるが、このような父親であればいない方がずっと立派に育つだろう」

「わかった。あなたが離婚する、しないに関わらず、まずはご主人と相手との関係を絶とう」

そう言って、腕の立つ弁護士を紹介してくれた。

私の赴いた調査会社は単なる探偵業ではなく、弁護士と連携して証拠を固めたり、解決に向けてサポートをしてくれる会社だった。

 

さっそく紹介された弁護士に相談し、二度と会わないという誓約書を作成してもらい、相手宅へ急いだ。

 

相手宅を訪れたが相手は出てこない。

ドア越しに「自分は騙されていた、既婚者だと知らなかった。だから私は悪くない。」の一点張り。

このまま引き下がるわけにはいかないので「あなたがどうであろうと、二度と会わないと約束してください。これ以上会うのであれば、訴えます。出るとこ出ますよ」と言うと、しばらくしてドアが開いた。

相手は書類に目を通したが、誓約書へのサインを拒否した。

「私、この書類にサインはできない。だってあなたの夫と会えなくなるのは嫌だから。」

 

不倫をした側に、そんな権利などない。

しかも面と向かって言うなんて…この女も頭が変なのか。まったくもってふざけている。

 

弁護士に連絡すると、呆れていた。

「あなたのご主人にも相手にも、一般常識は通用しないようですね。このような方々とは話し合いになりません。あまりエネルギーを使わない方がいい」

そして再び弁護士と作戦を練り直すことにした。