過去の話になるが、息子が一歳四ヶ月の時にまた自分の足が化膿して、結構強めの薬を飲むことになり、その日を境に断乳しなければならなくなった。
それまでに二回断乳に挑戦していたものの、どちらもギャン泣きに親が根負けしてしまい、失敗に終わっていた。
しかしとうとう断乳をせねばならなくなり、昼間に最後の乳を飲ませた後、これが最後の授乳か…と、腕の中で眠ってしまった息子を眺めながら泣いた。
夕方になり昼寝から目覚めた息子と散歩に出た。
手を繋いで歩きながら
ママはもうお乳が出なくなった
お乳とは今日でバイバイよ
と、説明した。
息子は理解してないと思うが、「バイバーイ」と言っていた。
それから帰宅して入浴し、風呂上がりの両乳房に「へのへのもへじ」を油性マジックで書いた。
ご飯を食べ、パパと遊ぶ息子の前に座り、お乳は今日でバイバイよと再度説明した。
途中から寂しくなって悲しくなって感極まって
「ママのお乳をたくさん飲んでくれてありがとう」と言って、両手で顔を覆っておいおい泣いた。
ドン引きな夫は置いといて、息子は号泣する母にギョッとしつつも、いつもと違う何かを感じ取っていたように見えた。
途中、乳を欲しがりグズったが
乳房に書いたへのへのもへじを見せると無言になり、バイバイと言って体を離した。
もへじすげぇ。
そして就寝時間になった。
今までの二回の断乳失敗を思い出し、長い夜になるであろうと覚悟を決めた。
案の定、私の胸をツンツンしながらグズグズ言い出した。しかし、お乳は今日でバイバイよ。ママの足痛い痛いよ。お薬飲むからお乳ダメダメよ。大丈夫大丈夫、ママが抱っこしてあげるから寝んねしよう。と言ったらグズグズ言いながらもスーッと寝た。
めっちゃ楽に寝てくれた。
しかも朝までグッスリ。
次の日も「ちち、ちち」言いだしたら
油性マジックで書いたもへじを見ると諦め
夜も泣かずに寝た。
一歳四ヶ月。なんかちゃんと分かってんだろうと思う。今回は俺、マジで乳卒業しなきゃなんねぇな。母ちゃんめっちゃ泣いてるし、乳も変な顔のやつが貼り付いてるし、ヤバそうだし。みたいな感じでとにかくいつもと違う雰囲気を察したように思う。
結果、断乳1日で成功。
私の足の化膿も治り、アルコールも飲めるようになった。乳は1週間ほど張って、最後の方は岩のようになってしまったので一度だけ息子に飲んでもらった。
断乳二ヶ月後に生理再開。胸も萎み、やっと元通りの自分の体になった。妊娠・出産祭りがようやく終わったという感じである。
妊娠して出産して終わりではないのだなと初めて知った。
そしてそれから化膿することが全く無くなった。産後は3回も化膿して病院に行ったのだが。体力が元通りになったからだろうか。
もう二度と授乳できないというのは、とても悲しくて淋しかった。息子は1日で立ち直り、いつまでもグズグズ泣いていたのは私の方だ。
息子が乳を卒業すると、また一歩私から離れて行くようでとにかく淋しかった。
思えば出産前が一番息子と近くて、産んだ後は一人で寝返りできるようになり、歩けるようになり、走れるようになり、食べれるようになりと、少しずつ私から遠ざかっていくようだ。
あれから約半年経ち、息子はさらに色々な事を覚え、その分また私から遠くなったのかもしれない。
でも食事が大人とほぼ一緒になり
ファミレスでお子様ランチを食べられるようになったし、コンビニのおにぎり弁当を私と半分こして食べられるようになった。
どこでも何でも食べられると、行動範囲がさらに広がる。(コロナで制限はされるけど)
淋しいけど嬉しくて楽しい。今まで経験したことなかったそんな事を、これから何度も経験していくんだろうと思う。
息子の断乳にまつわる出来事を備忘録として残しておく。