私の産まれてからの一番古い記憶は、保育園の発表会の時のものである。その発表会では「森のくまさん」などの童謡ではなく、歌謡曲を子供に歌わせるという、ちょっと変わった趣向の保育園であった。
私は他の子と2~3人で「氷雨」をチョイスされ(誰の歌かは知らない)、一番仲良しのレイコちゃんは小柳ルミ子の「お久しぶりね」を歌わせられた。
大人の前で、大人の歌を歌うことがすごく嬉しかったし、楽しかったのを覚えている。「氷雨」どころか「お久しぶりね」もステージで歌っている場面を思い描けるのは、もしかしたらレイコちゃんの出番に乱入したのかもしれない。
わが子が舌っ足らずな活舌で「飲ませて~ください~
」などと歌う姿を見て、親は微笑ましく思ったことだろう。きっと親も、クマと出会っただの追いかけてきただのいう曲ばっかり聴くよりも、こっちの方が面白かったはずだ。そして私は今も「氷雨」の歌詞を覚えているし、大好きな歌だ。
その記憶が多分3歳か4歳くらいだと思う。しかし最近息子の子育てをしながら、それ以前の記憶がふっと甦ることが2度起こった。
1度目は夜中に息子に授乳をしている時であった。眠気でうつらうつらしながら、飲み終わりのゲップをさせようと息子を抱きかかえた時に、「そういえば、あたしこれ(ゲップ)させられるの嫌いだったなー」と思い出したのである。
ミルクを飲んで気持ちよくウトウト眠たくなってるのに、そこで縦に抱かれることで眠気が飛ぶんである。それが大嫌いで、「あー、また抱っこされる
やーだーもぉー」みたいな事を思っていた。のを思い出した。びっくりした。
一体いくつの時の記憶だ?しかもなぜか少し長髪の若かりし父の姿もセットで思い出した。なぜ父?しかも長髪て(というかウルフカットっぽい)何それもう色々気になる。
しかし今更確かめようとも思わず(生きてますが色々面倒くさい)
次は息子をおんぶしている時である。私が母に負ぶわれて母のうなじの毛を見ている光景と母の首元の匂いがフラッシュバックしたんである。今の母からはあんな甘い匂いはしない。おぉ…なんだか胸がキュンとする。
成長してからテレビとかで見た映像と結び付けているような気もしない。ちゃんと私の記憶だと思う。面白いことが起こるもんである。