野球好きな人には、いつまで経っても忘れられない記憶に残るホームランというものがあると思います。
俺も子供の頃からオッサンになる今まで、数多くの野球の試合を、そしてホームランを見てきましたが、最も印象深く記憶に残っているのが、このホームランです。
1989年8月12日にナゴヤ球場で行われた中日ドラゴンズ対読売ジャイアンツ戦。
ジャイアンツの先発ピッチャーは、この年に11連続完投勝利を挙げて20勝をした絶頂期の斎藤雅樹投手でした。
0対3とジャイアンツが3点リードして迎えた9回裏。
斎藤は8回までドラゴンズ打線をノーヒットに抑えていて、斎藤のノーヒットノーラン達成は目前に迫っていました。
9回裏のドラゴンズの攻撃も1アウトを取られ、ノーヒットノーランの記録達成まであと2人。
ここで代打に送られた音がライト前へヒットを打ちました。
これでとりあえずノーヒットノーランの屈辱からは逃れられました。
しかし続く彦野は打ち取られツーアウトになってしまいました。
俺も「今日は完封負けや」と思いながら試合を見続けました。
しかし次のバッター川又はフォアボールを選び、続く仁村がライト前ヒットを打って1点を返しました。
これで完封負けはなくなりましたが、この時点でもドラゴンズは1対3で負けています。
ここで4番落合博満の登場です。
この落合が、斎藤が投げた2球目を打つと、打球は右中間方向へ飛んでいきました。
するとその打球は右中間スタンドまで吸い込まれました。
逆転サヨナラ3ランホームランです！
試合は4対3でドラゴンズのサヨナラ勝ち。
あの当時のジャイアンツ斎藤を相手に、こんな攻撃をするなんて「奇跡」としか言いようがありません。
俺はテレビ観戦でしたが、大絶叫をし、鳥肌がたちました。
この落合のホームランが、1番俺の記憶に残っているホームランです。
