December③ 2011
ブックカフェでふと手に取り読み始めた。カフェでは読み切れなかったけど、気になっていたので図書館で借りて読んだ。
三島由紀夫ってこういう文章も書けるのかぁ、と懐の深さを感じる。まぁ三島由紀夫作品をそんなに知っているわけじゃないけども。軽快なテンポ、ウィットの利いた言葉、ユーモアに富んでいながら人間というものをよく描けている。善良な人よりも、裏表があってちょっと人を困らせるのが好きな人って魅力的、と思えてくる。(同僚になるのは勘弁だけど。)
特に、登場人物、氷ママ子の手紙は含蓄に富んでいる。心に留まった文を以下に書きとめておく。
「大ていの女は、年をとり、魅力を失えば失うほど、相手への思いやりや賛美を忘れ、しゃにむに自分を売り込もうとして失敗するのです。」
「恋愛というものは「若さ」と「バカさ」をあわせもった年齢の特技で、「若さ」も「バカさ」も失った時に、恋愛の資格を失うのかもしれませんわ。」
その他、手紙を書く際に参考になったこと。
・相手は自分に興味を持っているに違いない、自分の手紙に関心を持って読んでくれるに違いない、と思うことは錯覚。その思い込みをまずは捨てるべき。
・恋文は自分のことではなく、相手の魅力をサラリと書くべし。
・英語の手はへたくそな英語でいい。文例集にあるような慣用句などを変に使うとチャーミングさがなくなる。英語の上手下手にこだわらず、とにかくすぐ返すこと。2,3行でもいい。
作者から読者への手紙というものが文末に書かれていて、これまた興味深い。この作品が書かれたのはもう40年くらい前だろうと思うが、人の世はまったく変わっていないのだな、と改めて感じる。変わったのは手紙という手段が大部分メールという手段にとってかわられていること。
でも相手が自分の手紙を重要視する理由は4つしかなく、①大金②名誉③性欲④感情だと。①~③は迷惑メールが物語っている。②名誉にからむ迷惑メールは少ないかもしれないが、相手の関心をひくものはいつの時代も同じ。④の感情というのが幅広くてやっかいだけど、これをなんとか伝える場合であっても、「相手は自分のことに興味をもっていない」という大前提から始めるべし、というのがこの本の教訓かな。
ほんと、人間って自分にしか興味ないから。何とも苦い事実を知ることが大人になるってことねぇ。
- 三島由紀夫レター教室 (ちくま文庫)/三島 由紀夫
- ¥546
- Amazon.co.jp
ブックカフェでふと手に取り読み始めた。カフェでは読み切れなかったけど、気になっていたので図書館で借りて読んだ。
三島由紀夫ってこういう文章も書けるのかぁ、と懐の深さを感じる。まぁ三島由紀夫作品をそんなに知っているわけじゃないけども。軽快なテンポ、ウィットの利いた言葉、ユーモアに富んでいながら人間というものをよく描けている。善良な人よりも、裏表があってちょっと人を困らせるのが好きな人って魅力的、と思えてくる。(同僚になるのは勘弁だけど。)
特に、登場人物、氷ママ子の手紙は含蓄に富んでいる。心に留まった文を以下に書きとめておく。
「大ていの女は、年をとり、魅力を失えば失うほど、相手への思いやりや賛美を忘れ、しゃにむに自分を売り込もうとして失敗するのです。」
「恋愛というものは「若さ」と「バカさ」をあわせもった年齢の特技で、「若さ」も「バカさ」も失った時に、恋愛の資格を失うのかもしれませんわ。」
その他、手紙を書く際に参考になったこと。
・相手は自分に興味を持っているに違いない、自分の手紙に関心を持って読んでくれるに違いない、と思うことは錯覚。その思い込みをまずは捨てるべき。
・恋文は自分のことではなく、相手の魅力をサラリと書くべし。
・英語の手はへたくそな英語でいい。文例集にあるような慣用句などを変に使うとチャーミングさがなくなる。英語の上手下手にこだわらず、とにかくすぐ返すこと。2,3行でもいい。
作者から読者への手紙というものが文末に書かれていて、これまた興味深い。この作品が書かれたのはもう40年くらい前だろうと思うが、人の世はまったく変わっていないのだな、と改めて感じる。変わったのは手紙という手段が大部分メールという手段にとってかわられていること。
でも相手が自分の手紙を重要視する理由は4つしかなく、①大金②名誉③性欲④感情だと。①~③は迷惑メールが物語っている。②名誉にからむ迷惑メールは少ないかもしれないが、相手の関心をひくものはいつの時代も同じ。④の感情というのが幅広くてやっかいだけど、これをなんとか伝える場合であっても、「相手は自分のことに興味をもっていない」という大前提から始めるべし、というのがこの本の教訓かな。
ほんと、人間って自分にしか興味ないから。何とも苦い事実を知ることが大人になるってことねぇ。

