June 2013

沢登りの本/白水社
¥1,785
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沢登りシーズン到来!ということで久しぶりに沢登りの本を手にする。昨年読んだ「俺は沢ヤだ!」は非常におもしろくって、それで沢に引き込まれたと言っても過言ではないが、この本はどうだろう。とりあえず図書館で発見したので借りてみることに。

これは沢登りってのがどんなもんなのか、素人の青年と女の子を熟練の頑固なおっちゃんが手ほどきをしていく、という感じで一応ストーリーになってる。登場人物に実際のモデルがいるのかどうかはよくわかんないが、ま、気楽な文体ですらすら読める。いわゆる解説本とは大きく線を画しているが、それでも解説本なので、筆者の沢への思いとか経験がたっぷり書いてあるわけではないので、やや物足りない。

時々解説のために描かれている挿絵がいかにも年代を感じさせて、逆に新鮮でおもしろい。1997年刊行とのことだが、それよりもっと古い感じもする。登場人物たちの発言もなかなか懐かしい感じ。

筆者が沢と同じくらい人が好きなのがよく伝わってくる。緩くて暖かくて、時に厳しい。こういう人と一緒に沢に行きたいし、こういう人くらい沢に強くなって、仲間から信頼されるようになりたいなぁと思う。