June 2011
ブックカフェで見つけた一冊。2回通って読み終わった。
タイトルと中身ははっきり言ってあまりリンクしていない。もちろん、猫と確かに会話する(少なくとも筆者の意識では会話になっているらしい)ところも出てくるが、猫と関係無い雑多なエッセイが大部分を占めると思う。
でもその雑多なあれこれが思わず吹き出したり片頬でニヤっとしてしまったりするような、なかなか味のある中身だった。この作家についてはまったく知らなかったけど、この一冊ですっかり気に入ってしまった。
たとえば、カメラは人間の醜さをさらけ出してしまうモノだと断言した上で、それでも人を美しく撮ることができるカメラマンというのは人類への深い愛と思いやりに満ちた人間だと称賛しているくだり。要は、作者が写真を撮るとどんな美人も不細工になってしまうことについて、そこまで考えを膨らませたわけだ。
確かに、カメラってやつは「あばたもえくぼ」の意味がまったく理解できてない心意気のないやつだ。それを知ったとき、ぴもーは人間を撮るのをやめてしまったけど、こういう風に考える人もいるんだなーと感心。カメラマンってある主の宗教家なんだ、きっと。
ゴルフってのは、やましいのだと。なぜなら、止まっているボールを一方的にぶん殴るから。
言われてみれば、確かになんだか恥ずかしくなる。テニスをやっていたことがあるからなおさらよくわかる。テニスは玉の方もあの手この手で攻め込んでくるし、ぼんやりしていればこちらがぶん殴られることもあり、ボールと自分は対等なのだ。そう考えるとゴルフってのはやっぱりいけないね。ゴルフを断る理由ができた。
それから、ホントに共感してしまったのがこのくだり。これは筆者の直接の意見ではなく、筆者の友人が筆者の気持ちを推し量って言った言葉のようだが。
「夫婦が赤ちゃんを連れて歩くってのは恥ずかしいこと。それはこの男がこの女とナニしてできたのがこの赤ちゃんデースと広告して歩いているようなもん。」というようなことを語っている。
なんか若い夫婦が赤ちゃんを連れていると、そういう風に思っちゃうんだよなー。それってそう考える自分が下品なのか??とも思うので、とても人には言えなかったけど、やっぱ思っている人いるんだー笑 ぴもーだけじゃなくってよかったぁ。いやいや、そういう見方を固定させてしまっては社会の一員として失格なのか。。。
そうそう、この人が大学の時には大陸地動説ってのは単なる仮説だった、ということに結構驚いた。その後、作者は大陸移動説が正しかった、ということを知って感動するのだけど、それってそんな最近(今世紀)のことだったのかー。
まぁこの本自体が結構古いので、時代の違いをちょっと感じられたのもいい味を作っている要因のひとつだった。
- ぼくが猫語を話せるわけ (1978年)/庄司 薫
- ¥861
- Amazon.co.jp
ブックカフェで見つけた一冊。2回通って読み終わった。
タイトルと中身ははっきり言ってあまりリンクしていない。もちろん、猫と確かに会話する(少なくとも筆者の意識では会話になっているらしい)ところも出てくるが、猫と関係無い雑多なエッセイが大部分を占めると思う。
でもその雑多なあれこれが思わず吹き出したり片頬でニヤっとしてしまったりするような、なかなか味のある中身だった。この作家についてはまったく知らなかったけど、この一冊ですっかり気に入ってしまった。
たとえば、カメラは人間の醜さをさらけ出してしまうモノだと断言した上で、それでも人を美しく撮ることができるカメラマンというのは人類への深い愛と思いやりに満ちた人間だと称賛しているくだり。要は、作者が写真を撮るとどんな美人も不細工になってしまうことについて、そこまで考えを膨らませたわけだ。
確かに、カメラってやつは「あばたもえくぼ」の意味がまったく理解できてない心意気のないやつだ。それを知ったとき、ぴもーは人間を撮るのをやめてしまったけど、こういう風に考える人もいるんだなーと感心。カメラマンってある主の宗教家なんだ、きっと。
ゴルフってのは、やましいのだと。なぜなら、止まっているボールを一方的にぶん殴るから。
言われてみれば、確かになんだか恥ずかしくなる。テニスをやっていたことがあるからなおさらよくわかる。テニスは玉の方もあの手この手で攻め込んでくるし、ぼんやりしていればこちらがぶん殴られることもあり、ボールと自分は対等なのだ。そう考えるとゴルフってのはやっぱりいけないね。ゴルフを断る理由ができた。
それから、ホントに共感してしまったのがこのくだり。これは筆者の直接の意見ではなく、筆者の友人が筆者の気持ちを推し量って言った言葉のようだが。
「夫婦が赤ちゃんを連れて歩くってのは恥ずかしいこと。それはこの男がこの女とナニしてできたのがこの赤ちゃんデースと広告して歩いているようなもん。」というようなことを語っている。
なんか若い夫婦が赤ちゃんを連れていると、そういう風に思っちゃうんだよなー。それってそう考える自分が下品なのか??とも思うので、とても人には言えなかったけど、やっぱ思っている人いるんだー笑 ぴもーだけじゃなくってよかったぁ。いやいや、そういう見方を固定させてしまっては社会の一員として失格なのか。。。
そうそう、この人が大学の時には大陸地動説ってのは単なる仮説だった、ということに結構驚いた。その後、作者は大陸移動説が正しかった、ということを知って感動するのだけど、それってそんな最近(今世紀)のことだったのかー。
まぁこの本自体が結構古いので、時代の違いをちょっと感じられたのもいい味を作っている要因のひとつだった。