地域枠は、医師の偏在化や診療科の偏在化などの問題によって生じた制度だと考えています。
なぜ偏在化がおこるか。それは医者がどこでも好きなところで、好きな診療科で医療ができるからです。医学部受験生は医学部にはいれればどこでもいい。そのために、縁もゆかりもない正直行くとも思っていなかったところに行きます。その場合、卒業したら自分の行きたい場所、出身地に行ってしまいます。
また、日本は基本的には診療科を自分の希望通りに決めることができます。都市部などで制限をかけていますが、基本的になりたい診療科になることができます。なので、人気な診療科には人が集まりますし、人気のない診療科は人が増えません。個人の自由に任せるだけでは、この問題が解決することはないでしょう。それに対するのが地域枠だと思います。
地域枠は自分の未来を差し出す代わりに医者になれる制度です。これが奴隷制だといわれています。いままで3つにわたり地域枠について書いていきましたが、まとめると地域枠は大まかに2つあり
① 難易度が高い大学に入るのに難易度が下がる地域枠で出願する(国立大学に多い)
② 難易度が低い大学に入るのに金銭的免除がある地域枠で出願する(私立大学に多い)
学力がとても高く、金銭的に余裕があれば地域枠なんて気にしないですみます。
私としては②のほうが問題だと思います。②に関しては圧倒的に親の財力に依存します。親ガチャです。お金がないと医者になれないと思われることは多いですが、学力が高ければ国立大学に受かり350万で医師になることができます。ですが、お金があれば選択肢が圧倒的に広がります。