前にも書いたラグビー日本代表で、引退し順天堂大学医学部に入学し、医師を目指してる福岡堅樹さんの著書「自分を信じる力」をやっと読みました。

 

 

 

ラグビーやりながら、私立大学医学部の中でも、偏差値が高く難関である順天堂大学に合格したら勉強の極意が書いてあるとの帯に惹かれ、読みました。

 

Amazonレビューは荒れていますが、読んでみた感想

ラグビー本

これにつきます。内容の9割がラグビーの話。残り1割の勉強の話も具体的に話はなく、ラグビーで培った精神力で乗り切ったのような話ばかり

期待はずれでした。

加えて、構成が悪いのか、ラグビーの話も全体が掴みにくく微妙でした。終始自分がどれだけすごいかを語ってる本でした。

 

福岡選手の医学部合格には、疑惑の目が向けられています。本人もその自覚があるようで、この本の中で

 

自分の合格が不正と言われてるは、知っていて悔しいとの旨を書いていました。

そして続けて、

医学部受験はストレスがすごいから、他人をこき下ろさないとやっていけないのだろう。そして、自分は医学部受験の辛さを知ってるから、そういうことを言う人を許せる

というようなことを書いています。

 

私はこれは違うんじゃないかと思います。

本当に医学部受験をしたのであれば、ご自身の状況が異常であることがわかるはずです。そして、医学部受験生であれば、何かしら模試を受けているわけですから、その模試の成績を見せればいいんです。

自分は向けられた疑惑に対して、簡単な弁明もしないのに、批判してくる人が悪いという。しかも、その批判してくる相手は、医学部受験生つまり今の仲間であり、今後同じ道に進んでいく同志です。

 

本当に頭がいい人はいて、少ない勉強時間でも結果を出す人を見てきました。なので、勉強時間だけで成績を判定することはできないし、私だって、1日1時間の勉強で、医学部合格レベルまで成績を伸ばせれば、10時間なんて勉強しないです苦笑

むしろ、勉強は時間ではなく結果です。1日15時間勉強しても結果が出ない人と、1日1時間の勉強で結果を出す人。受験では後者が合格します。1時間でも、合格するだけの学力をつけることができれば何も問題ないです。

 

ただ、福岡選手が、短時間でも結果を出す天才だとしたら、現役で東大も行けたと思います。そして、学費の面で順天堂と言っていますが、その効率あれば、国立大学も行けるでしょう。

 

そもそも医学部入試では、推薦や地域枠もあり、単純に学力だけでなく、人間性も加味して、合格が決められます。なので、順天堂大学が福岡選手の人間性に着目して合格させても私は問題ないと思います。そのほか様々な問題点を指摘されていますが、私は、福岡選手の医学部入学自体は、賛否はあるけど、まぁいいのでは?と思います。

 

ですが、問題は今回の本で書いているように、医学部受験生を愚弄するような態度を取り続けることだと思います。本の中で、大手医学部受験予備校に通っていたと書いてありましたが、もし、アドバイスしてくれる人がいれば、福岡選手の合格が批判の目を向けられる事がわかるはずですし、それに対して守るようなこと(模試の成績を出そう、別の大学の受験も考えよう)をアドバイスしてくれるはずです。また、福岡選手に大学に友達がいれば、それは言わない方がいいのでは?とアドバイスしてくれるでしょう。

福岡選手に不正入試が疑われたのは、本人の言動によると思います。そういった目を向けられる種を自らまいているように見えます。

 

加えて、切り取られ方が悪く、そう思われてると問題は受け取る側でるとも言っています。

近年の医師国家試験では、患者さんとのコミュニケーションの問題も多く出ます。患者さんに寄り添い、患者さんの立場に立ち、考えることが求められます。自分の発言が患者さんにどう受け取られるか、それを考えて発言することが求められます。

福岡選手のこれまでの言動が、とらえられ方を考えた発言といえるでしょうか?こういった強気な発言はスポーツ選手ならではということなのでしょうか?

 

この本を読んで自分を振り返ることが大切だと思いました。自分自身を信じることは絶対に大切ですが、なにほどもほどほどに。患者さんに対して、共感の気持ちをもって接していこうと思いました。