前回に引き続き日本とハンガリーと日本の医学部の比較をしていこうと思います。

前回は3項目で比較をしました。

 

④言語

日本:日本語(英語、ラテン語) ハンガリー:英語(ラテン語)

日本の医学部はほとんどすべての授業は日本語で行われます。まれに、英語で行われる授業もあります。授業を何語で行うかは教授の裁量によります。なので、英語で授業をやってもなにも問題はありませんが、医学部授業は医師国家試験を意識しているので、日本が行われることが多いです。ただし、筋肉などは日本語のほかに英語でも覚える必要があります。また論文を読むこともあり、英語で書かれた論文も多く、授業は英語でなくても、レジュメは英語などのこともあるので、英語の力が必要なことはあります。

ラテン語に関しては、医学の言葉、たとえば、神経を意味するニューロンなどはラテン語であり、医学に関する言葉はラテン語が多いので、単語レベルですが、ラテン語も使うことがあります。

よく医学部ってドイツ語やるんでしょって言われることがありますが、全然そんなことはありません。カルテはドイツ語で書かれていると思っている人も多いようですが、実際はそんなことはありません。現在は、電子カルテに日本を書くので、ドイツ語は医学部の必修ってことはありません。

ハンガリーは授業は基本的英語です。ただし、ハンガリーの公用語はハンガリー語です。

授業は留学生が多いので、英語で行われています。なのでテストも英語です。大学の中では、留学生が半数もいるので、さまざまな言葉が話されているようです笑

街で話されている言葉は、ハンガリー語で、駅で書かれている言葉もハンガリー語です。

お店の店員さんとの会話は英語も通じるようですが、基本的にハンガリー語です。

友人のAちゃんは、ハンガリーに4年いますが、ハンガリー語は単語レベルで4語以上の言葉は話せないと言っていました。

ただし、ハンガリー国立大学では、病院実習がありハンガリーの人と話す必要がるために、実習が始まる前の4年次にハンガリー語の試験があるので、ハンガリー語を覚える必要があります。

 

⑤時間割

医学部の授業を比べると日本のほうが大変そうです。日本でも大学にもよりますが、月曜日から金曜日、つまり平日は1限から4限(9時から16時過ぎ)に授業がぎっしりあります。たまに、先生の都合などで授業が休講になることはありますが、基本的に、平日の日中は授業ばかりです。これはすべて必修なので、基本的にさぼることはできません。日本の医学部は選択科目がなく、必修科目で授業時間がすべて埋まってしまうのも特徴的ですね。

友人のAちゃんが通うハンガリーのペーチ大学では、授業は日本と同じく月曜日から金曜日まであり、8時から16時くらいまで授業はあるそうです。そのうちの授業はあるのは、6割くらいで、自分である程度どの授業を受けるかを決めることが可能だそうです。なので、日によっては空きコマが多い日もあったりします。空きコマがあるときは、図書館などで勉強をするので、空きコマ=休めるというわけではありません。

 

⑥キャンパスライフ

日本の大学のキャンパスライフは医学部は、多くの人が体育会系の部活に所属しています。

なので、平日の昼は授業は受け、放課後は部活という学生が多く、その傍らでバイトをする学生も多くいます。医学部はテストが多いので、テストが近くなると放課後に図書館や家で勉強します。

友人のAちゃんが通っているは、ペーチ大学というハンガリーでも、首都のブダペストから電車で3時間くらいの田舎町にある大学です。なので、娯楽があまりないそうです。

部活などもとくになく、サークルなどは存在するそうで、空きコマでは、サークルでスポーツをする人などもいるそうです。ハンガリーの医学部も学業が大変なので、放課後は勉強しています。ちなみに学業があまりに忙しいためにバイトをする暇はないそうです。

日本の大学もハンガリーの大学も医学部は勉強が中心で回っていることがわかります。

 

いろんな観点からハンガリーの医学部と日本の医学部を比べてみました。どうでしたか?

やはり医学部は特殊です。ハンガリーの医学部なんて得たいがしれないよって思っている人もいると思います。どこの国の医学部も大変です。

日本の大学の医学部もほかの学部に比べるととても大変です。ですが、ハンガリーの医学部は日本の医学部と比べると進級や一つ一つの科目が大変そうに感じました。入るのは簡単といえども普段の勉強がとても大変そうなので、私は日本の医学部でよかったと感じました。

日本の医学部は入学で厳しい学業に耐えられるかが選抜され、医学部に入ってしまえば、よほどなことがない限り脱落しない。ハンガリーの医学部は医学部に入ってからその学業に耐えれるかを選抜していきます。なのでハンガリーの医学部を卒業できるというのは、厳しい学業を耐えることができたということです。

先日、都内の病院に見学に行ったときに、事務の人が前の日にハンガリー国立大学の5年生が見学に来たと言っていました。ハンガリー国立大学を卒業し、日本の病院で働く医師がこれからはもっと増えていくことでしょう。私たちも負けてはいられないなと思いました。