あれは撮影のためAS350Bで鹿児島に行った時だった。

この作業は、崖くずれがおきそうな所などの危険箇所を撮影するものだったのでそんなに好天でなくても撮影できたのだが、その年は梅雨明け後すぐに真夏になった感じで連日40℃近い気温となりクルー全員夏ばて気味でした。
その日も天気は良くどんどん撮影は進み午後3時を過ぎたので(あまり陽が傾くと山の陰になるため)「そろそろ今日も終わりだな~。」等思っていました。

撮影中は地図と撮影箇所を確認しながら飛行するので遠くまで見渡す事がなかったのですが、気がつくとヘリポートの方向が真っ暗になっていました。

「雷雲だな!」思わず口に出ました。

カメラマンから「大丈夫ですか?」と聞かれ「ヘリポートの方なので降りられなくなると困りますから戻りましょう。」と言って帰路につきました。

ヘリポート周辺がどんな様子か?降りられそうなのか?

雷雨は強いのか弱いのか?

雷雲が動いている方向は?・・・。 

知りたい事はいくらでもあるが、まだヘリポートまで遠くて無線が届かない。

周囲はどんどん暗くなり前方の低い山を越えれば平野に出られる。そうなれば無線も届くし、かなり天気が悪くても障害物もないし低高度でなんとかヘリポートにたどり着けるだろう等と考えていると ポツリポツリ・・・ザーッ って感じで雨に入ってしまった。


(以下次号へ)