昔、中部地方の山奥のヘリポートで3日間の仕事があった。2月だったかな?南アルプスの山々は8合目から白くなっていた。


お昼ごろそのヘリポートに着陸し夕方までに2回のフライトを終了した。日が傾き(というか山が高いのでヘリポートはすでに暗い。日が陰るとものすごく寒い)宿に向かう事となった。

そのヘリポートで仕事をするのは初めてだったので「どんなところに泊まるのだろう?」って感じで車に乗っていた。(まぁ、こんな山の中ホテルなんてあるわけもなくだいたい想像できるが・・・。)


車はどんどん進み”これ以上は家がなくなる!”ってところにある一軒の民家に止まった。

民宿である。「まあ仕方ないな。」と自分を納得させつつドアを開けた。「ん??」(なんともいえない悪臭。)見回すとガードレールのところに毛皮が干してある。(どう見ても高級そうではない。臭いのはあれか?)薄暗いこともあり目を凝らしてもなんだかよくわからない。

民宿に入ると一人部屋に通されました。(4畳半の部屋に布団とコタツ。他に暖房器具はなし。)

「もうすぐ夕食が出来るからお風呂はそのあとで・・・。」というので部屋でコタツに入ってしばし・・・。寒くてジャンパーも脱げない!自然と力が入る。

ふと見ると携帯が圏外。(なんて所に来てしまったんだい!)

20分ほどして夕食となった。食堂っていうのが玄関入ってすぐのところだったので大き目のストーブがあったもにもかかわらず非常に寒かった。(みんな寒い寒いと言いながら早くあったまろうと酒や湯割りを飲んでもなかなか暖まらない)

テーブルに着くと普段見かけない料理が・・・。

肉の刺身、煮物、小鍋等。とりあえず食べてみる・・・、肉の刺身・・・(ちょっと硬い)・・・煮物の肉も・・・(ちょっと硬い)・・・小鍋の肉・・・(ちょっと硬い)・・・。

なんだ?この肉は??(何人かと目が合う)

「この肉なんですか?」(誰かが聞いた)

「え~。刺身は鹿。他はいのしし。」(奥のキッチンから何のためらいもない声がした)

その瞬間、車を降りた時の臭いとガードレールの毛皮と食卓の肉が一本に繋がった!すっきり!(でも寒い!腰が痛くなるほど寒い)

夕食が終わり、電話をしようとつながる場所を探していたら、おばさんが「外じゃないとつながらないよ。」(冷たい一言)

仕方なく外に出て(寒っ!)

携帯開いたら液晶が消えて見えない!発色しないほど寒い!(最悪)


次の日、さっさと翌日分の仕事も片付けて逃げ帰りました。。。