還暦を迎える頃、自分の来し方を振り返り、鮮明に過去を記述したくなるのは欧米もアジアも一緒らしい。

ついでに言うと、記述する(作品に仕上げる)才能があるか否かは問わず、である ( ´∀` )

シェイクスピア役者として誉れも高いケネス・ブラナーが原案、脚本、監督をした「ベルファスト」

公開と同時に鑑賞した。

1969年の北アイルランド・ベルファストを舞台に、9歳の少年バディの眼を視点にして

アイルランド紛争が及ぼした大きな変化を描いている。

かなり悲惨な場面があるかも?と気の弱い私はビクビクしていたが、それは敢えて映していない。

ベルファストの労働者階級の日常は、どこか私の子供時代を思い出させてくれる。

家族は3世代同居、ご近所みんなが隣の家族の子供の成長を手助けし、老親を見守り、かつ尊敬し‥・・・

昭和30年ごろの我が町も、ほんと、そんな感じだった・・・間違いなく‼

ベルファストでは、そんな平和が突然の暴徒の暴力によりめちゃくちゃに破壊される!

バディの父親はイングランド(仕事先)への移住を早々と提案するが、母親は生まれた時からの土地を離れたがらない。

そのためらいの理由は身につまされるほどの説得力がある。そう、土地には温かいゆるい温もりがたっぷりあるからだ。

私と同世代の祖父母たちがまた良い。

バディと祖父、祖母との会話部分の脚本を入手して座右の銘として毎日、噛みしめたいほどに・・・

多分、苦労が多かったであろう過去の蓄積が孫との会話に深い含蓄を含ませて思わず涙ぐんでしまうのだ。

上手いなあ、ケネス・ブラナー・・・自身の経験が土台になるとはいえ…

バディの父母を演じている俳優は共に一流モデル出身で姿がカッコよすぎてあまり現実的とは言えないが、

そこがやはりエンターテインメントとしての良さ、なんだろうね。

父親のイメージはマーロン・ブランドを参考に、母親の髪型や服装はブリジット・バルドーを参考に作り上げた、とのこと。

二人とも、私の青春時代の大スターでたちどころに姿もしゃべり方も思い浮かべられる。

日曜の朝、8時15分の初回で観たが、会場の3分の1くらいは埋まっていた!(日本橋、コレド室町2号館にて)