霊山寺を出て西へ、国道沿いを歩く。

まだ歩き始めたばかりで、足取りは軽いのだけど、金剛杖の使い方がどうも馴れない。
ネットで調べた情報では、前ではなく後ろにつくことで推進力となり、歩く助けになるとのことだった。
といっても、なかなか思うようには扱えない。
そのうち馴れるだろうと諦めて、歩いた。

私の他に歩いている人はいない。
この寒い、しかも年末の忙しい時期に歩き始める酔狂な人はそう多くないのだろう。
国道沿いにそのまま1キロほど歩いて、あっけなく二番極楽寺に着いた。


山門を入って右側に、よく手入れされた庭園のような境内を通って、本堂・大師堂とお参りする。
ご本尊は阿弥陀如来。庭園にある水掛け地蔵尊にもお参りした。
入れ違いでやってきた家族連れと会釈してすれ違う。
納経所で納経を済ませ、ローソクを購入した。


山門を出ると、右方向に赤い矢印。
へんろ道には、次の札所への道を示す赤い矢印や道標がいたるところに出ている。
ひとりで長い距離を歩きながらこの道標をみつけると、なんとも安心する。

そして、駐車場の横の細い道にこの矢印があるのだけど。
でも、この先、墓地ですけど…。
地図を見ると、さっき通ってきた大通り沿いの道が出ているのだけど、
せっかくなのだから昔ながらのへんろ道をと、矢印について歩くことに。
歩き遍路、初めての「アスファルトじゃない道」を歩く。

墓地の間を通り抜け、細い道を上がって小さな山道を抜ける。
この道に来て、ようやく杖のありがたさを早くも感じる。
子供の頃はこんな山道ばかり橋っていたのに、大人になった今歩くとなるとなんとも心許ない。
都会暮らしにすっかり慣れてしまったのだろうか。。。
その反面、辺りに漂う湿った土の匂いや草の匂いは妙に懐かしく、歩きながらも気分は明るかった。

山道を抜けると、再び住宅地を歩く。
道端のお地蔵さんに手を合わせながら、最後は畑の畦道を通って三番・金泉寺についた。


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