ピラティスをがん緩和ケアに取入れた事例の話
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リサには、禁忌の動きやポジションがありました。
理由は、
リンパ浮腫
末端神経障害
腹部の腫瘤
リンパ浮腫は
乳がん切除手術の後遺症によるものでした。
アームワークに関して禁忌動作がありましたが
動かすごとでリンパの流れが改善されるので
筋力より可動性の向上に重点を置きました。
例えば、
四つ這い位(キャットストレッチやプランク)など
腕に自重がかかる動きは全て除外。
でも、イクイップメントを使うことで
キャットストレッチやプランクだけでなく
アップストレッチや、なんちゃってプッシュアップ
などもすることができました。
そして、サイドオーバーやマーメイドなどの
わきや側面を伸ばす動きは必須でした。
末端神経障害は
抗がん剤の副作用による後遺症でした。
片足に軽度の麻痺がありました。
特につま先の感覚があまりなかったので
フットバーを感じることが難しかったです。
フットワークは下半身の筋力維持だけなく
こわばった筋肉や関節をゆるめ
効率のよい血行促進運動にもなります。
毎回、キャフレイズやプランシスなど
つま先立ちのポジションで足を動かすことで
皮膚感覚も戻り歩きやすくなったそうです。
フットワーク中は、ジャンピングも含めて
万が一足が滑ってもケガのないよう
必ずリサの足元に私の手を添えていまし
腹部の腫瘤は
乳がんからの移転でした。
腹部を圧迫されるのを避けるため
伏臥位の動きはすべて除外しました。
このため、リサにはバックエクステンションを
座位または立位でできる形に変えました。
臨機応変に動きを適応できるピラティスだからこそ
これらが可能で
次回は、④骨粗鬆症と感染症対策について
つづく