キセルゴケ科

和名 クマノチョウジゴケ

学名 Buxbaumia minakatae S. Okam.

京都府カテゴリー 絶滅寸前種


☆これは苔類(タイ類)ではなく蘚類です.

南方熊楠が発見しこの学名が付いたそうです.


2023年1月に京都市西京区において、クマノチョウジゴケを見つけました。その後、京都府レッドデーターブックを監修している先生に報告し、一緒に現地へ行って確認をしました。そこで改めて倒木上に20株以上みつけることができ、これは京都府において69年振りの再発見でした。


2023年1月
2023年1月
2024年11月


2025年12月27日に現地へ再訪し、生育状況を再確認してきました。そこで改めて8株の生育を確認出来ました。

クマノチョウジゴケはキセルゴケ科キセルゴケ属です。これらは針葉樹の腐朽木などに生育し,そこに原糸体(コケ植物の胞子が発芽した際に出来るもので糸状に伸び、枝分かれしたもの)のマットを形成して生活するとされています。また植物体の葉や茎は非常に退化して極めて小型であり,造卵器・造精器とそれを保護する少数の葉だけから成り立っているとされています。

このクマノチョウジゴケは多くの都道府県で絶滅危惧種などに指定されていますが、興味深い指摘がされています。それはクマノチョウジゴケは多くの集団が原糸体だけで維持されており,ごく稀にしかつくられない胞子ではなく,旺盛につくられる無性芽(クローン)によって集団の維持と分散が果たされているいうことです。これは限定的な気候条件(空中湿度や日射条件等)の下でのみ胞子体が形成されるので、その際にだけ人間が存在に気付く可能性があるこということです。

「Vixen」のホームページより引用

このコケは、「どこでも」「いつでも」見られるコケではありません。珍しいとされているコケです。
しかし特定の条件下で蒴が出た時に人間がこのコケの存在に気付くからであり、実際は人間が気付かないような原糸体で無性芽(クローン)を作りながら強かにしなやかに生きているようです。