6月17日(日)東京キネマ倶楽部 17時
「ピュアマウンテン・シリーズ~JWP20th~」


第1試合 JWP認定ジュニア&POP選手権 30分1本勝負
<王者>ラビット美兎 VS <挑戦者>ミクロ(フリー)
6月3日のガッツワールド北千住シアター1010大会で、ラビット美兎とミクロがシングルマッチで激突。エビ固めの応酬の末、ミクロがラビットを抑え込んで勝利した。試合後、ミクロがJWP認定ジュニア&POP王座への挑戦を表明。ラビットが受けて立つことを明言した。ミクロは身長が142センチで、デビューした当初は女子プロレス界最小だったものの、139センチのラビットがデビューして、業界最小を更新。ミクロにとってラビットは目障りな存在と言っても過言ではない。また、前王者である下野佐和子に挑戦して敗れているミクロにとっては、是が非でも欲しいタイトルだ。しかし、ラビットにしても、やっと手に入れた虎の子のベルト。初防衛戦で手放すわけにはいかない。両者とも自分よりも大きな選手を相手にすることが当たり前だけに、小さい選手との戦い方には慣れていない。一度、先日の一騎討ちを踏まえたうえで、技の返しや動きに変化をつけることが求められそうだ。とにもかくにも、JWP認定ジュニア&POP王座史上、最も小柄な選手同士の対戦だけに興味は尽きない。


第2試合 阿部幸江復帰戦 タッグマッチ 20分1本勝負
コマンド ボリショイ&川佐ナナ VS 阿部幸江&KAZUKI
5月6日に板橋グリーンホールで行われた藪下めぐみ15周年記念大会後、左膝半月板損傷で欠場していた阿部幸江が、リングに復帰する。そのパートナーはやはり、阿部のことを誰よりも知るKAZUKI。それだけに、ケガの心配をすることなく、阿部は試合に臨むことができそうだ。一方、対戦相手のコマンド ボリショイと川佐ナナのコンビも面白い。大型選手の川佐をボリショイがどのようにコントロールしてくるかが、試合のポイントとなるはず。ただし、ひとクセもふたクセもあるザ☆WANTED!?が対戦相手。ボリショイの支配力が及ばなくなれば、そこに付け込んでくることは間違いない。ボリショイとWANTEDとの駆け引きにも注目だ。


第3試合 シングルマッチ 30分1本勝負
春山香代子 VS モーリー
本気のモーリーが厚い壁に挑む。6月3日の北千住シアター1010大会のメインで行われた8人タッグマッチで、現役復帰したばかりの中島安里紗に不覚を取ってしまったモーリー。試合後も気持ちが収まらず、中島に食ってかかったが、そこにJWP認定無差別級王者の春山香代子が割って入り、「試合が終わってからじゃなく、試合中にその気持ちを出せ」と一喝。そして、ノンタイトル戦ながら、シングルマッチをモーリーに突きつけた。これは、春山がモーリー世代に期待をしていることの表れでもある。それだけに、普段はコミカルさも目立つモーリーが、本気モードで挑んでいくことは間違いない。現在の春山の充実ぶりを見れば、倒すことは容易ではないかもしれないが、モーリーにとっては大きなチャンスでもある。この試合を足掛かりに名誉を挽回し、再び無差別級王座戦線に名乗りを上げることも可能。結果もさることながら、モーリーがどんな戦いを見せることができるのかも期待される。


第4試合 タッグマッチ 30分1本勝負
倉垣翼&Leon VS 中森華子&大畠美咲(フリー)
JWP認定無差別級王座挑戦を目指す中森華子と大畠美咲にとって、重要な一戦を迎える。倉垣翼&Leonの2人は、元王者であり誰もが認める実力者。王者の春山香代子が突きつけている課題は、まず結果を残すこと。そのためには、倉垣&Leonを倒すことが、大きなアピールポイントとなる。もちろん、タッグを組むとはいえ、挑戦者争いではライバルであることから、中森と大畠は味方同士であっても、お互いとの戦いでもある。これに対し、倉垣とLeonはただ若手を迎え撃つ試合にしてはいけない。現在、頂点に立っている春山が、まだまだ上を目指しているとなれば、それに対抗する存在でいなければいけないからだ。キャリアや実績を踏まえれば、倉垣とLeonの優位は動かないかもしれない。それを打ち破るには、中森と大畠の気持ち次第。当然、この試合を観戦するはずである春山の心を動かすような試合ができるのか注目だ。


第5試合 JWP認定タッグ&デイリースポーツ認定女子タッグ選手権試合
<王者組>米山香織&さくらえみ vs <挑戦者組>中島安里紗&勝愛実
JWP認定タッグ&デイリースポーツ認定女子タッグ王者の米山香織&さくらえみが、凱旋? 試合で初防衛戦を行う。5月4日の板橋グリーンホール大会で、コマンド ボリショイ&ラビット美兎を破り、同2冠王座に返り咲いた米山とさくら。しかし、2人はタイに行くことが決まっていたことと、「防衛戦をやったら負けてしまうから」(さくら)という複雑な事情から防衛戦を拒否したが、これを認めないボリショイがさくらと5月20日の横浜にぎわい座大会で一騎打ちを行い、ボリショイが勝って防衛戦を行うことが決定。挑戦を表明した選手は何人もいたが、中島安里紗&勝愛実が有無を言わさない不退転の覚悟を見せ、挑戦者チームに決定した。中島はそのにぎわい座大会で復帰後、初勝利をマークしただけではなく、6月3日の北千住シアター1010大会ではだるま式ジャーマンスープレックスでモーリーから3カウントを奪い、「この技でタッグタイトルも獲る」と意気込んでいる。その中島に引っ張られる形で、勝も勢いに乗ってきている現状。若い相手とはいえ、米山&さくらも油断大敵と言える。タイから帰国しての初防衛戦。日程的にも厳しく、彼の国で試合に出場していたとはいえ、日本での試合勘がどうかという点も気になるところ。中島と勝が付け入る隙は少なくない。久しぶりにJWPのリングに戻ってくる米山がさくらとタイで何を吸収してきたのかも注目が集まるところだが、若い挑戦者がこのチャンスをどのような形で結果として残すのか、見逃せない試合となりそうだ。