ネタ選び・補足☆ | 春風亭ぴっかり☆オフィシャルブログ おしゃべりリストランテぴっかりーの

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☆☆☆2022年春、真打に昇進した蝶花楼桃花の、二ツ目・春風亭ぴっかり☆時代のオフィシャルブログです☆☆☆


今日のお仕事先で、昨日のブログを見てくださった方達から、ネタ選びについてたくさん質問を頂きました

ですので、ネタ選びについてもっと詳しく皆さまにお伝えしたいと思います




昨日のブログで


高座に上がってから、お客様の年代や男女比などいろいろなものを考慮しながらネタを選びます
また、その会館のネタ帳をみて過去5~10年出ていたネタははずします
そして、直前の出演者がやったネタをさけます
ですから、高座直前まで…もしくは高座中まで何のネタをやるかは決めないのです(*^-^)b


と…書きましたが、ネタ選びの要素はこれだけではありません(=◇=;)

 

まったく同じネタでなくても、
登場人物が重なる噺も基本的にはさけます

例えば
与太郎が出てくる噺を直前の出演者がやった場合、次の出演者は与太郎の出てくる噺はやりません。
子供が出てきたら、子供の噺はやらない…など、登場人物にも気をつけます



また、同じ形式の噺はさけます

例えば
寿限無などの言い立てがある噺のあとに、言い立ての噺はやらない…(金明竹・たらちねなど)

「地噺(じばなし)」(会話が少なく、主に地の文で構成される噺のこと)が出たら地噺が続かないようにする…など



そして、
噺自体にも大小があり、出演する順番・場所によってかけられるネタがかわります。

独演会は別ですが、落語会というのはリレーのようにトリ(最後に上がる方・主任)に一番盛り上がるようにネタをつないでいくのです

例えば
開口一番の演者は明るい噺で、会場をあたためたり…(開口一番の出演者が、人情噺などの大ネタと呼ばれるものをかけることは基本ありません)

トリの前には軽い噺で、トリが上がりやすくする…など




あとは、自分の高座時間の中でおさめるようにします
寄席の師匠方は、1分2分単位で高座時間を調整出来ます。

例えば
『団体さんが入る時間がありますので、高座時間12分でお願いします』
と、お願いしても
『はいよー。』
なんて言いながらピッタリでおりてきてくださいます

あとは、
最初の方の出演の場合…
まだお客様があたたまっていないと思えばマクラを長くしてネタを短くカットする…
もしくは短いネタに変更したり…



このようなことをぜんぶ考慮して…

高座に上がって、おしゃべりをしながら頭の中でネタを選んでいくのです
♪───O(≧∇≦)O────♪






こんな偉そうに言っている私ですが…






私は…






まだ完璧になんて…






出来ません!




これを完璧にやって、お客様を満足させる…
それこそ、まさに職人芸(///∇//)



真打の師匠方は、これを涼しい顔でやってのけます


かっこ良過ぎます



私のような二ツ目は、これを身につける為の大切な期間



『真打とは、何があっても驚かないもんだ』




真打までに、
おばあちゃんになるまでに、
少しでも出来るようになっていたいな





でも…
これは、私たち噺家の考えること





お客様は
落語を聴いて

ただただ
笑って❤︎
楽しんで❤︎

くださいませませo(^_^)o