「虎に翼」第69回~第14週「女房百日 馬二十日?」 | 日々のダダ漏れ

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「虎に翼」 第69

第14週「女房百日 馬二十日?」

 

 

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<竹もと>

寅子) 穂高先生の

 退任記念祝賀会?

工藤) うん。

寅子) おやめになるのですか?

 最高裁判事を。

工藤) どうしても、お体の調子が

 すぐれないらしくてね。

桂場) 後任について整い次第、

 手続きをとってくれと、前々から

 言われていたんだ。

寅子) そうですか。

工藤) 祝賀会の幹事は桂場君が

 やるんだ。どうだろう、サディも

 手伝ってくれないかな?

(目玉だけ動かして、桂場を見る)

桂場) 何だ君、断りたいのか?

寅子) まさか、そんな!

 

断りたい。

 

桂場) 名誉なことだから、

 君が喜ぶと思ったんだがな。

(目は笑ってない、笑顔の桂場)

寅子) ええ、是非。

 もちろん、お引き受けしますとも。

 頂きます。

(寅子も、目は笑ってない)

 

私と穂高先生が気まずいって

分かってるくせに!

 

(団子を頬張る桂場)

 

**********

 

(日本人の父とフランス人の母を

持つ梶山栄二の調査記録)

 

(回想)

ルイーズ) 全てを捨てて、

 フランスへ帰りたいんです。

裕司) 三度目ともなれば、

 どうせ少年院送りでしょう。

 国でなんとかしてくださいよ。

 

(細かく記述されたすべての

項目を、じっくり読む寅子)

多岐川) 香子ちゃん、頂きます!

(弁当を食べる多岐川)

多岐川) はあ・・・。うん。

寅子) 私は、多岐川さんやライアン

 さんが掲げた家裁の理想に近づき

 たいんです。よりよい世の中になる

 と確信しているから・・・。

多岐川) 俺は、家事部も少年部も、

 み~んな理想を掲げてると思うぞ?

寅子) えっ?

多岐川) 裁判の独立が、司法を汚さ

 ないすべであり、気高い理想だとい

 うことは、君も理解できるだろう?

 彼らはそれを、必死に守ろうとして

 いるように俺には見える。

寅子) つまり、現実と理想ではなく、

 理想と理想がぶつかり合っている

 と? それじゃ、どうやって相手を

 納得させるんですか?

多岐川) それが分かるなら、俺は

 家裁の理想をとっくに達成させて

 いるだろうな。

(机に頭を落とす寅子)

多岐川) ハハハハハ!

 

**********

 

<過程裁判所・少年部>

寅子) 壇さん。

 少しよろしいですか?

壇) ああ何だ。

寅子) 梶山栄二君の調査記録を

 読ませていただきました。

壇) 手短にな。

寅子) ありがとうございます。

 では・・・栄二君は、幼い頃から容

 姿のせいでいじめられ、戦時中は、

 「スパイの子、日本の敵」と、学友

 から罵られ続けていた。

壇) ああ、そうだ。

寅子) 窃盗で3度逮捕されてい

 るが、主犯格は別にいる。孤独

 から、居場所を求めて、非行に

 走った・・・。調査記録を読むと、

 そのように推察できるのですが、

 どうでしょう?

壇) ふう・・・。

 恐らく、間違っていない。

寅子) 恐らく?

壇) 梶山栄二は、貝のように口を

 つぐんで、何も話そうとしない。彼

 に、まっとうな居場所を作る必要

 がある。だが、本人の気持ちを理

 解せんことには、はあ・・・何ともな

 らんのだ。

(苦笑いする壇)

寅子) 分かりました。

 ありがとうございました。

壇) もういいのか。

寅子) はい。やはり、少年部も家

 事部も、目指す道は同じだと、今、

 確信できたので。離婚と親権の

 問題、少しでも早く着地させます。

 そのためにも、ご両親だけでなく、

 栄二君とも話して、本当の気持ち

 を探ります。

壇) 栄二のやつ、本当にひと言

 も口をきかないぞ?

寅子) それでも、やってみたいん

 です。彼の幸せのために。

 

**********

 

<調停室>

梶山) 俺は栄二の面倒なんて絶対

 見ませんよ。今一緒に住んでる相

 手が、妊娠しましてね。早くケリを

 つけて、そいつと結婚したいんで

 すよ。

長峰) あ・・・では、その女性と、

 生まれてくる子供と共に、新し

 い環境で、栄二君と再出発さ

 れたらどうですか?

梶山) 勘弁してくれよ。

 そういうのは母親の仕事でしょ?

ルイーズ) 離婚後は、フランスへ帰って、

 心機一転やり直すつもりなんです。

梶山) フランス、ほら、新しい

 環境にはぴったりだ。

ルイーズ) 栄二を養える

 自信もありませんし。

梶山) らちが明かないので、裁判

 でも何でもやってください。

 

**********

 

<待合室>

(ノック)

寅子) 栄二君お待たせ。

 終わったわ。

(部屋を出る栄二)

寅子) 栄二君、少しだけお話・・・。

ルイーズ) すいません。

(後を追うルイーズ)

 

審判を行う場合、栄二の

親権を誰に持たせるのか、

寅子が決めることになります。

 

**********

 

穂高先生の、退任記念祝賀会

の日がやって来ました。

 

(会場の入り口で、来場者を

迎える、桂場と多岐川と寅子)

桂場) なんちゅう顔してるんだ君は。

多岐川) 万年仏頂面男の君に

 言われたくないってさ。

寅子) いえ、晴れの場なのに

 申し訳ありません。

(穂高が来る)

穂高) 佐田君! 

 今日はありがとう。

 本当にありがとう。

寅子) 先生、ご苦労様でした。

工藤) 穂高先生、

 どうぞ、中の方へ。

穂高) うん。

 じゃあ、後でゆっくり話そう。ねっ。

桂場) 見ただろう、

 あの先生のうれしそうな顔。

 

**********

 

(金屏風を背に、壇上に立つ穂高)

(拍手)

穂高) 前最高裁長官、星朋彦先生

 はご自身と、私のことを、出涸らし

 とおっしゃた。もう人生を、頑張り

 尽くし、時代も変わって、役目を終

 えた存在だと。でも、出涸らしにだ

 からこそできる役目、若い者たち

 に残せることがあると。こういう会

 を開いていただけるというのも、出

 涸らしとして、最後まで、自分の

 役目を果たすことができたからな

 のかなと。そう思おうと思った。

(花束を抱え、脇に控えた寅子)

穂高) 法律を一生の仕事と決めた

 時から、旧民法に異を唱え、ご婦

 人や、弱気者たちのために声を上

 げてきたつもりだった。もっと何か

 できることがあったのではないの

 か。ご婦人の、社会進出、新民法

 のうたう本当の意味での平等、尊

 属殺の重罰規定の違憲性・・・。出

 涸らしも何も、昔から私は、自分の

 役目なんぞ果していなかったのか

 もしれない。

 

(回想)

穂高) 君のような優秀な女性が、

 学ぶにふさわしい場所だ。

 

(花束に水滴が落ちる)

穂高) 結局私は、大岩に落ちた雨

 垂れの一滴にすぎなかった・・・。

(涙の目で見据える寅子)

穂高) でも、なにくそと、

 もうひとふんばりするには、

 私は老い過ぎた。諸君、

 あとのことはよろしく頼む。

 本日は本当に、ありがとう。

(拍手)

寅子) 多岐川さん、お願いします。

(花束を押しつける)

多岐川) おい! おい! おい!

工藤) 先生、

 ありがとうございました。

 ではこれより、穂高先生の教え子

 である、佐田寅子君より、花束の

 贈呈です。

(オロオロしている桂場)

(花束を抱えた多岐川が、

前に進む)

多岐川) 先生、

 おめでとうございます!

(しょんぼり受け取る穂高)

(拍手)

 

**********

 

桂場) ガキ! 何を考えてるんだ!

穂高) 佐田君。

(穂高も廊下に出てくる)

(まっすぐ見つめる寅子)

桂場) 佐田君!

寅子) 謝りませんよ、私は。

桂場) お前な・・・。

寅子) 先生のひと言で心が折れて

 も、そのあと気まずくても、感謝と

 尊敬はしていました。「世の中そ

 ういうもの」と流されるつらさを知る、

 それでも、理想のために、周りを

 納得させようとふんばる側の人だ

 と思っていたから。私は、最後の

 最後で、花束で、あの日のことを、

 「そういうものだ」と流せません。 

 先生に、自分も、雨垂れの一滴

 なんて言ってほしくありません!

穂高) ああ~っ! はあ~っ!

 謝っても駄目、反省しても駄目、

 じゃあ、私はどうすればいい!?

寅子) どうもできませんよ!

(穂高の前に立つ寅子)

寅子) 先生が女子部を作り、女性

 弁護士を誕生させた功績と同じよ

 うに、女子部の我々に、「報われ

 なくても、一滴の雨垂れでいろ」

 と強いて、その結果、歴史にも、

 記録にも残らない雨垂れを、無数

 に生み出したことも! だから私も、

 先生に感謝はしますが、許さない。

 納得できない花束は渡さない!

 「世の中そういうものだ」と流され

 ない。それでいいじゃないですか!

 以上です。

(去って行く寅子)

(動けない穂高)

(かすかに震える唇)

 

**********

 

(どっちが声をかけるか、

コソコソもめる多岐川と工藤)

多岐川) こんなところに、

 いらしたんですか。

工藤) 先生、皆さんお待ちかね

 です。中で飲みましょう。

穂高) ああ、そうだね。

(廊下の先に目をやり、小さな

小幅でトボトボ会場に戻る穂高)

 

**********

 

(屋上に立つ寅子)

寅子) うわあ~っ!

(空をにらみつける)

(頭を抱えしゃがみ込む)

(ガラス戸越しに家庭局の中から

見ている汐見と小橋と稲垣)

小橋) 佐田・・・。

汐見) 大丈夫なのかな。

稲垣) どうします?

小橋 佐田?

稲垣) どうします?

汐見) どうしよう。

 

**********

 

良くも悪くも寅子。普通はできないこと

を良くも悪くもできてしまうのが、寅子。

「世の中そういうもの」じゃなくていい

けれど、花束贈呈はお役目だからね。

穂高教授への怒りと、役割は別もの。

気持ちは分かるがやることやれよとは

思ってしまうかな。怒りはあの場では

なく、個人的にぶつけてほしかったと。

 

たぶん、寅子は、雨垂れとされた女子

たちの代表意識が、大き過ぎるのだと

思う。みんなの思いを背負っているつ

もりだから・・・過剰な正義感に繋がる。

寅子のようなことをしない人が大半だ

ろうけど。そうしないから、寅子は寅子

たる人になり、成し遂げることがある。

 

桂場が「ガキ!」と言ったように、寅子

は穂高の教え子、ある意味子供なの

だ。信頼、甘えがあるからあれだけの

怒りをぶつけられるということもできる。

人にも環境にも恵まれすぎていること

の自覚が寅子にはまだまだ足りない。

さて、寅子はいつ大人になるのかな?

 

 

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