「ひまわり」(再放送)第2章 旨い話にゃ毒がある?(第13~18回) | 日々のダダ漏れ

日々のダダ漏れ

日々想ったこと、感じたこと。日々、見たもの、聞いたもの、食べたものetc 日々のいろんな気持ちや体験を、ありあまる好奇心の赴くままに、自由に、ゆる~く、感じたままに、好き勝手に書いていこうかと思っています♪

「ひまわり」 (再放送)

第2章 旨い話にゃ毒がある?

(第13~18回)

 

 

※無断転載対策のため、不本意ですが、

しばらく、注意喚起させていただきます。

 

こちらの記事は、「日々のダダ漏れ」 の

記事です。ご覧になっているブログ名が

「日々のダダ漏れ」、以外のブログ名は、

記事を無断転載しているブログです!!

↓ オリジナルのブログはこちらです♪

「日々のダダ漏れ」

 

 

第13回

 

のぞみ) 人減らし。せっかくのチャンスを

 前にして、結婚で浮かれてるような女子

 社員に払う給料はないってことみたい…。

薫乃) そんな!

うらら) ひでえない!

 おなごは、うちで、米といでろって

 いうのかい。

薫乃) そうよ。掃除して洗濯して…ねっ、

 トイレ磨いてりゃ、いいっていうの!?

 許せない!

うらら) ああ許せねえ!

のぞみ) しょうがないのよ。

 会社も不景気なのよ。

薫乃) まあ~なんてことでしょう…。

うらら) おめえ…何黙ってんだ?

 腹立たねえのかい?

あづさ) 立ってるわ。

うらら) んだら…何とか…。

あづさ) ムカムカして殴りたいくらい!

(猫の鳴き声)

あづさ) 何で相談しなかったの?

のぞみ) えっ?

あづさ) 会社辞めるなんて重大なこと…。

のぞみ) だからそれは…。

あづさ) どうして一人で決めたの?

 クビ? 解雇通告されたわけじゃ

 ないんでしょう? しょうがない?

 本当にしょうがないの?

 「何でもやりますから、東京にいさせて

 ください」って頼んでみたの?

のぞみ) そんな…。

あづさ) そんな…何?

のぞみ) そんなことまでして私…。

あづさ) そんなことぐらいしないで

 どうするの? はあ…。

 たった2年で忘れちゃったの?

のぞみ) えっ?

あづさ) 新しいスーツ買って靴

 買って、就職活動した時のこと。

のぞみ) 覚えてるよ。

あづさ) いっぱい落とされたわよね。

 受けても受けても落ちたわよね。

 せっかく最終選考まで残っても、

 大きな会社、ことごとく、落とされ

 たわよね。あの時、お母さん…

 お父さんが失踪中だから、落とされ

 るのかしらって言ったわよね。でも

 のぞみ…関係ないって言ったわ。

 「根気よく探したら、きっと私を気に

 入ってくれる会社あると思う」。

 そう言ったわ。お母さん…あんなこと

 言って、すっごく恥ずかしいと思った。

 だから今の会社に内定が出た時、

 本当にうれしかった。

 のぞみだってそうでしょう?

 そんな思いして入った会社なのよ。

 やるだけのことやらないでどうするの?

のぞみ) でも私そんなことまでして

 しがみつくの嫌だ。それより新しい

 会社…私を求めてくれる会社…。

あづさ) プライド?

 安っぽいプライドねえ…。

のぞみ) 安っぽくたっていいわ!

 どんな安物だって、プライドが

 なかったらつまらない人間よ!

あづさ) その年でプライドなんて持って

 どうするの? 代わりに、大事なもの

 いっぱい無くすわよ。そんなに簡単に

 新しい仕事見つかると思ってるの?

のぞみ) お母さんおかしい!

あづさ) おかしい?

のぞみ) いつも「自分のことは自分で

 決めろ」って言ってきたじゃない!

 「何でも自分で、責任持って選びな

 さい」って育ててきたじゃない!

 それなのに、どうして今回だけそんな

 こと言うの? そりゃ、相談しなかった

 のは悪かったけど、私一人で悩みた

 かったの。結婚してうちを出ていくんだ

 もん。一人で答え出したかったんだよ。

あづさ) 「一人一人」って、あなた一人で

 仕事してきたと思ってるの?

 おばあちゃんもお母さんも、朝起こして、

 ご飯作って…ハンカチにアイロン当て

 て…。みんなで、あなたの仕事を、もり

 立ててきたんじゃないの。それを、自分

 一人でやってきたつもりになってるんな

 ら、あなたは、相当なバカ。大バカ!

のぞみ) バカ…!?(泣)

 

**********

 

第14回

 

うらら) 私…全部捨ててこねく

 ちゃいけねえと思ったんだ。

薫乃) 捨てて?

うらら) こっちさ来てみんなと一緒に暮

 らすんなら、今までの私の物は捨てて、

 新しい気持ちでやんねっかなんねえと

 思ったんです。いや…誓って当てつけ

 とかそだつもりは…。

薫乃) 分かってますよ。

 私も、口が滑っただけです。

うらら) 私も、つい意地張っちまって。

 駄目だない。年とっと、こらえ性が

 ねぐなって。

薫乃) 本当。年がいけないのよ、年が…。

 

達也) えっ、また働くの?

のぞみ) 当たり前じゃない。

達也) だって、結婚すんだろ?

のぞみ) 古いわねえ。結婚したからって

 専業主婦になるわけないでしょ。

達也) いや。働く方が古いんじゃないの?

のぞみ) えっ?

達也) 今どきさ、ガツガツ働くなんて

 はやらねえよ。そういうのは、5年前。

 今はさ、どんだけ自分の好きなことや

 るかってことの方が、大事なんだぜ。

のぞみ) そう?

達也) そうだよ。金がねえんならしょうが

 ねえけどさ。ある程度あるんなら、自分

 のために時間使った方がいいじゃんか。

のぞみ) ふ~ん。

 あっそういう考え方もあるんだ。

 ふ~ん…。じゃあ達也は何がしたいの?

達也) えっ?

のぞみ) だから好きなことよ。

 お金も時間もあって、うるさい親も

 いなかったら何がしたいの? 何よ?

達也) いや…分かんねえよそんなの。

のぞみ) 何だ~。

達也) いや分かんないから、

 とりあえず大学受けんじゃんか。

のぞみ) えっ、そうなの!?

達也) じゃあ姉ちゃん何で

 大学受けたんだよ?

のぞみ) いや…それは…。

達也) どうせ遊ぶためか

 男見つけるためだろ?

のぞみ) 失礼ね。私はもっと…。

達也) もっと?

のぞみ) 何ていうの? 可能性を、大きく

 しておきたかったのよ。いろんな仕事が

 選べるように、しておきたかったの!

達也) なに就職の面接みたいな答え

 言ってんだよ。早く言や俺と似たよう

 なもんじゃんか。

のぞみ) 何よ。

 

**********


第15回

 

男性) 「経験がある」言うても、コピーに

 お茶くみに、伝票のハンコ押しぐらいな

 もんでしょう? うちはとにかく何でもいい

 から、スペシャリストが欲しいんだわ…。

のぞみ) 私…やる気だけはあるんです。

男性) やる気は誰でもありますがね。

 いくら大手におったって、手に職があ

 らせんとね。こっちとしてもそれなり

 の仕事やってもらわな、困るがね。

 へへへ。お宅のこの履歴書で読むべ

 きところは大学の名前だけだがね。

 法学部かあ…ハハハハ。うちは、

 法律事務所やあらせんもんでね。

 ほかで頑張ってちょうよ。

 

薫乃) 何言ってるの、あづささん。

 母親が子供信じないでどうするの?

 親は…信じなきゃ…。

うらら) んだ…んだない。

 あづさ、会社辞めたぐれえで何フラフラ

 してんだ。言ってやってくだっしょ。どん

 どん言ってやってくだっしょ。この子は

 ない、しっかりしてるようで、もういざっ

 つう時に肝っ玉小せえとこあんだわ。

薫乃) そんなことありませんよ。

 ありませんけど…。

うらら) けど…何だい?

 どうぞ。どうぞ言っとくれ。

薫乃) 私は…もっと優しくして

 やったらどうかなと思って…。

あづさ) のぞみや達也にですか?

薫乃) 父親の分もって思ってくれてる

 気持ち、本当にありがたいと思うけど…

 厳しく突き放すだけじゃなくて、こう…

 もっともっと…。

あづさ) 「優しく」、ですか?

薫乃) 今度の場合だってそうよ。そりゃ

 会社を勝手に辞めたの怒るのは分かる

 けど、「よく自分で決めた」って、褒めて

 あげても、よかったんじゃないかしらね。

あづさ) ああ…そうですね。

 本当、「ここは」って時、怒ることでしか

 愛情表現できないわ、私…。でも、ニコ

 ニコしてたんじゃこっちの思い分かって

 もらえないんじゃないかと思って。

薫乃) だったらもっと…素直に「キ~ッ」と。

あづさ) 「キ~ッ」?

薫乃) 肩に力入れて正しいことなんて言

 わなくていいのよ。「これは嫌」、「これは

 うれしい」って、素直に泣いたりわめいた

 り…したらどうかしらね? その方がのぞ

 みや達也…もね、あづささんの気持ち、

 分かってくれると思うのよ。

あづさ) 結構言いたいこと言いますね。

 グサッと来ちゃった。

薫乃) うららさんが、

 言えっておっしゃるから。

あづさ) それにしても言い過ぎじゃあり

 ません? ご自分が孫に、甘いの棚に

 上げて。

うらら) あづさ!

あづさ) フフ…アドバイスに従って、

 素直に言ってみました。

薫乃) あ…あづささん…。

あづさ) フフフ。

 

**********

 

第16回

 

達也) チェックしに来るわけね。

薫乃) チェック?

達也) 調査。どんな家なのかさ、

 調べに乗り込んでくんだよ。

のぞみ) 「乗り込む」ってことないでしょう。

 けど冷静に考えりゃそうじゃんか。

 親戚になってもいいやつらかどうか、

 見に来んだよ。

あづさ) まっ、そうね。

のぞみ) お母さん…。

 

達也) …で、相手どんなやつなんだよ?

薫乃) そうね。知りたいわ。

あづさ) おうち、行ったことあるのよね?

のぞみ) うん。普通の人だよ。

あづさ) 「普通」って言い方ないでしょう。

達也) 具体的に言えよ。具体的に。

のぞみ) おうちは、横浜の緑区。

達也) 親父は? 何やってんの?

のぞみ) 何か、家具を輸入する会社

 経営してるって。

うらら) おおっ、社長さんかい?

のぞみ) うんまあね。

達也) どうせ小せえ、会社だよ。

あづさ) ねえ、お母さんどんな人?

うらら) そうだそうだ。肝心なのは母親だ。

 何つうたっていびりすんのは姑だかんない。

のぞみ) お母さんは、専業主婦だけど、

 気さくで優しい人だよ。

うらら) 気さく!

薫乃) 優しい…。

うらら) うまぐねえなそれ。

薫乃) う~ん、危ないわね~。

のぞみ) どうして?

うらら) 優しい姑なんているわけねえべよ。

あづさ) お母さん…。

うらら) いや、あの…もちろん、まれには

 いっけども。まれには…アハハハ…。

薫乃) いないんじゃないんですか?

うらら) はい?

薫乃) 優しい人なんて

 世の中にはいませんよ。

のぞみ) そう?

薫乃) そう。一時的に優しくできることは

 あっても、いつも優しくなんてできない。

 特に、近い仲になればなるほど、優しさ

 なんてものはなくなってくものよ。

うらら) そうだない…。ああいいごと言うない。

 人間なんて根っこは、おっかねえもんだ。

 んだから、時々は優しくなるんだべ。それが

 全部だなんて思ったら、失敗すっつぉい。

のぞみ) 何か、

 そんな恐ろしいこと言わないでよ。

あづさ) あら恐ろしくないわよ。いい話じゃ

 ないの。こんなためになる話学校だって

 聞けないわよ。

 

桃子) 好きなんでしょ?

のぞみ) 大好き。

桃子) じゃあ大丈夫よ。仲よくすればいい

 のよ。そうしたら仲よくやっていけるわよ。

のぞみ) 仲よくすれば?

桃子) そう。男と女なんてね、もう絶対100%、

 いつかは飽きちゃうの。飽きてもうまくやって

 く秘けつはね、ひたすら仲よくするのよ。心に

 何かモジャモジャってあっても、仲よく相手の

 体に触ってればいいの。そうすればさ、愛着

 品になるのよ。

のぞみ) 愛着品か…。

桃子) そう。そうすれば、多少くたびれてても、

 いとおしいなって思えるの。

 

 

**********

 

第17回

 

裕子) お父様は…現在どちらに?

 少しは、聞いております、この子から。

 20年前に、おうちを出ていかれたとか…。

あづさ) はい。

裕子) でもその後、連絡があったのか

 なかったのか…。何も聞いてないって

 言うんです。それあの…気にならない

 って言ったらウソになりますよねえ。

あづさ) はい。

純一郎) やめろよ。

 あとでいいじゃないかよ。

裕子) 先に聞きたいの。だって気になり

 ながら乾杯したんじゃ心から乾杯でき

 ないでしょう。その方が失礼じゃないの。

 お母さん、ざっくばらんな性格だから…。

純一郎) そのさ、「ざっくばらん」ってのは

 よく分かったから…。

裕子) だってねえ、お母様。おわかりに

 なりますでしょう? 大事に育てた子供

 が、結婚する相手なんです。どんなこと

 でも、知っておきたいんですよ。

あづさ) とてもよく分かります。私が反対

 の立場だったら、頭ごなしに反対してた

 かもしれません。それをわざわざここま

 でお運びいただいて、とても感謝してお

 ります。ありがとうございます。

裕子) いえそんな…お礼なんて言わない

 でください。私本当にあの、いじめるつも

 りなんかないんです。ただ本当にいいお

 嬢さんだから、安心して、心から2人を

 祝ってやりたいんです。隠し事があった

 んじゃ、うまくいきません。私ね、子供の

 頃からこの人に、「怒らないから、隠し事

 だけはするな」って言って育てたんです。

純一郎) 隠し事ないなんて

 できるわけないじゃないかよ。

裕子) そんなことは百も承知ですよ。

 でもね、いざって時に聞いてくれる家族

 がいるってことが大事だと思うから言っ

 てるんじゃないの。

あづさ) うちも、「ウソだけはつくな」って

 言って、育ててきました。

裕子) そうですか。

あづさ) 人は、どうしてもウソをつきます。

 でも、「ウソなんかつかなくていいんだよ」

 って言ってやりたかったんです。

裕子) まあ~私たち気が合うんじゃ

 ありません? フフフ。

あづさ) 私が…ウソをつく苦しさを、

 一番知ってますから。

裕子) あの…「一番知ってる」って

 おっしゃるのは…?

 

あづさ) 私…この20年間、

 子供たちにウソをついてきました。

 

 

**********


第18回
 

あづさ) 恐らく…主人はある日、ふらりと

 家を出て以来、20年間何の音沙汰もな

 い…そうお聞きになってると思います。

裕子) ええ。そう聞いております。それで

 その後、その…ご主人とつきあっていた

 という女性が現れて、「妊娠している」と

 告白なさった。

あづさ) はい。

 そして、主人の帰りを待つうちに、

 女性は子供を産んで亡くなったと…。

裕子) …で、おばあ様と、

 お母様がお引き取りになった。

あづさ) 子供たちには、

 そう言ってきました。

裕子) 違うんですか? 

 どう違うんですか? だって…。

あづさ) 確かに主人はある日、ふらりと家

 を出て行きました。でもそれは、その女性

 が妊娠を告げに、うちに来た翌日でした。

 主人は、私と、女性と、お腹の子供から、

 逃げ出したんです。その女性は…私と同

 郷の、一番仲のいい友人でした。死んで

 おりません。今も、生きております。

裕子) じゃあ…どうしてお子さんを?

薫乃) それは私が…引き取ったんです。

 「産んだものの、一人では育てられない

 ので、どこかへ養子にやりたい」と、言

 ってるのを聞いて、「だったらうちへ」と、

 嫁には無断で、私が引き取りました。こ

 の人のこと考えたら、よくもそんなまね

 ができたものだと思いますけど、私にと

 っては…やっぱり血を分けた孫。まして

 や男の子。養子に出されるのは、とても

 黙って、見ていられなかったんです。

裕子) 戸籍はどうなってるんですか?

あづさ) 主人の行方が分かりませんので、

 認知はしておりません。父親の欄は空白

 のまま、その友人から、私ども夫婦の戸

 籍に、養子縁組みいたしました。母親は

 その後、別の男性と結婚したって聞いて

 おりますが、一度も、連絡をとっておりま

 せん。でも私…この子を見て、主人への

 恨みつらみを思ったことはありません。

 むしろ、助けられました。

裕子) そんな…。

あづさ) 私…この子を引き取ることで、主

 人を待っているという気持ちを…自分の

 気持ちを、確かめることができたんです。

 帰ってきてくれって言いたかったんです。

 主人からは、家を出て1年後、離婚届が

 送られてきました。私は出しませんでし

 た。そしてその1年後、また離婚届が送

 られてきました。役所で、離婚届が受理

 されていないのを分かったからでしょう。

裕子) それで?

あづさ) 出しませんでした。

 その次の年も、その次の年も、毎年、

 離婚届は送られてきます。

裕子) 毎年? じゃあ今も?

あづさ) 私は…主人は、無事を知らせる

 代わりに、離婚届を送ってくるのだと思

 っています。ですから…ですから、私は、

 待ち続けてることを伝えるために…出

 さずにおります。

達也) バッカじゃねえの。

 なにが無事を知らせるためだよ!

 向こうは別れたがってんじゃねえか。

 それを勝手にいいように考えて、

 待ってるなんてバカみてえ。

 さっさと出しゃいいじゃねえかよ!

あづさ) お母さんは待ちたかったの…

 お父さんを待ちたかったのよ。

達也) ハッ…ハハハ…。

あづさ) 一人の人が待つのが、そんなに

 おかしい? 簡単に割り切って、さっさと

 離婚届出して、新しい誰かと再婚したら

 …バカじゃないの。

達也) そんな男じゃねえだろ!

 親父はよ、おふくろを捨てたんだろ?

 おふくろだけじゃねえよ、その女や、俺

 を捨てたんだろ!? 見ろや、卑怯な男

 じゃねえか。ずるくて自分勝手な、最低

 な男じゃねえか! 何でそんなやつ待た

 なきゃいけねえんだよ。

(物を蹴る音)

達也) なにが「家族にウソつくな」だよ。

 てめえがそんなでっけえウソついてん

 じゃねえかよ。

裕子) ごめんなさい。

達也) 口は…便利だよな。

のぞみ) 達也…。

達也) 姉ちゃん! 

 おふくろにウソついたことあるかよ?

 あるよな、俺知ってるぜ。

 去年よ、大学ん時の友達とスキー行く

 っつってよ、本当はこいつと行ったんだ。

のぞみ) 達也!

達也) 俺だってさ、本当はね、今までね、

 いっぱいウソついたことあるよ。

 学校サボったし、タバコ吸ったし。

薫乃) やめなさい達也。

達也) でもその度にさ、「あ~あ。ウソつ

 いちゃった」と思ったよ俺。ほんのちょっ

 とだけどさ、胸が痛んだよ。姉ちゃんだ

 ってそうだろ? でも、本当はそんな、罪

 の意識なんか感じること、全然なかった

 んだよな!?

うらら) やめて…もうやめておくれ。

達也) 俺が19年間でついたウソ、全部足し

 たってよ、おふくろの今のウソにはかなわ

 ねえからな! まあ、ゆっくりこれからもさ、

 「待つ女」やってよ。30年でも40年でも待っ

 てさ、純愛貫き通してよ。どうも、お騒がせ

 しました。こんな家庭ですけど、姉ちゃんは

 結構、いい女なんで、よろしくお願いします。

 それじゃ皆さん、ごゆっくり。

裕子) すみません…ごめんなさい。私…

 こんなつもりじゃなかったんですけど…

 あの…お子さんにはもう、何もかもお話し

 になってるってふうに聞いてたもんです

 から…だったら、私の方もはっきりお聞き

 しといた方がって…。あの…私…。

 (すすり泣き)

あづさ) (ハンカチを)どうぞ。

裕子) すみません…すみません…。

 

 

**********

 

プライドを持つのは大切だけれど、それ以前の

段階、そのために、ひたすら学ばなければいけ

ない時間は必要。やる気があるのは当たり前。

「やる気だけはあるんです」としか言えなかった

若きの自分を思い出す~。無駄にやる気と夢

見る力だけは過剰にあって…。若さって…怖い。

 

それにしても…南田家の家庭の事情が複雑す

ぎる。でも朝ドラって、意外とヤバい親の設定

が多いのよね。中でも父親がクズの確率高し。

のぞみの父親も相当なクズだよね~。出て行

っただけで、暴力も振るっていないし借金もし

ていないと思えば、何となく害がないような気

もするけど…音信不通ってのも相当悪いよね。

一回ちゃんと面と向かって話せば済むことな

のに、逃げ続けられるのは嫌だなぁ。あづささ

んのようには待てないだろうけど、ずっと引き

ずりそうで嫌なパターン。出て来いのぞみ父!

 

なかなかヘビーな展開ではあるけれど、台詞

がいい。台詞が生きている。それぞれの気持

ちがよく分かる。それぞれがそう思う過程がよ

く分かる。これだよこれ~!って思ってしまう。

文句言ったり、愚痴ったり、窘められたり怒ら

れたり、会話のキャッチボールがちゃんとでき

ていて、落としどころがちゃんとある感じ。そう

いうのがあればね~わじわじーしないのにw

 

 

●「ひまわり」HP

 

「ひまわり」関連ブログリスト

「朝ドラ」関連ブログリスト

 

 

ランキングに参加しています。
ポチっとしていただけると、嬉しいです♪
にほんブログ村 テレビブログ テレビドラマへ
にほんブログ村
にほんブログ村 テレビブログへ
にほんブログ村