「孤独のグルメ大晦日スペシャル」
食べ納め!瀬戸内出張編(後半)
~広島県広島市の焼肉とラーメン
よかった。おかえり、じゃこ天。
フゥ、安心したら、何だか急に、
腹が、減った。
よし! 広島でなんか入れて帰ろう。
ん? ん? こっちか。
このへん、何もないじゃないか。
タクシー会社にいたんだから、
乗せてもらって街中に戻るべきだったな。
雪も降ったりやんだりだし。
やっぱりタクシー会社に戻るか…。
ん? もしかして…。
空腹砂漠に現れし、オアシス。
「みっちゃん」
焼肉、ラーメン?
焼肉屋がラーメンも出すってこと?
きのうは魚三昧だったから、
肉は望むところ。よし。
このリバーサイドのみっちゃんで決まりだ。
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え~焼き肉、
ラーメンにおでんまであるとは。
ちとおもしろき店。
さぁ肉だ。
今年の仕事も全部終わったし、
心置きなく焼くぞ。どれどれ?
タン塩に、コーネ?
コーネってなんだ?
白肉、ガリ?
地魚、地野菜みたいに、
地肉があるのか?
よし、聞き込み調査だ。
五郎) すみません。
女将) はい、何にしましょう。
五郎) あの、コーネってなんですか?
女将) カルビとロースの間の肉です。
五郎) カルビとロースの間?
客) それじゃあわからんじゃろ。前足の、
付け根のところの肉を、コーネいうんよ。
客) 広島じゃみんな、
最初にこれ頼みよるよ。
五郎) そうなんですか。
客) 白肉が、ミノ。
んで、ガリはここ~喉の肉じゃ。
五郎) あぁ、ありがとうございます。
じゃあ、あの、コーネと、え~っと、
牛ロース、それから、豆もやしと、
ライスの小お願いします。
女将) はい。
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川にはみ出た焼肉屋。
京都鴨川の、
川床の店とは大違い。フッ。
でも好き、こういうの。
基地っぽくて。
え~っ、地下があんの?
下にも客がいるのか。
しかし注文のたびに持っていくの、
大変そうだなぁ。
おでんビュッフェスタイル。
体冷えてるし、
俺もおでんいっとくかぁ。
五郎) おでんいただきます。
女将) 好きなの取って下さ~い。
牛すじうまそうだな。
ギュウギュウになるけど、
これはいっとこう。
あとは、大根だな。
卵もいくか。いや~。
「おでん」
牛すじ・大根
五郎) いただきます。
大根いい。染みる。
やっぱり、
冬といえばこれだよなぁ。うん。
おっ、あ~このおでん汁、甘いぞ。
おもしろい味付けだな。
東京のおでんとは全然違う。
甘おでん。ちょっと駄菓子感覚。
牛すじはどうだ。
お~やわらかいやわらかい。
汁をたっぷり吸い込んでるじゃないか。
こいつ、筋のいい牛すじだ。フッ。
焼肉屋だけあって、牛、間違いなし。
広島おでん、いいじゃないか。
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コーネ、でかっ!
女将) 白いところは脂なんじゃけど、
歯応えが普通の肉と違うんよ。
五郎) はぁ~。
女将) コーネは、はさみで切って、
タマネギ巻いて、
レモンで食べて下さい。
五郎) はい。
「コーネ」
広島焼肉トップバッター
噛めば噛むほど増す旨味
よ~し、焼くぞ。
2017年の焼き納めだ。
2枚で鉄板がいっぱいだ。
もういいだろう。
よし。まずは切らずにいってみるか。
お~お~っ。お~。う~ん。
これは噛みがいのあるうまいやつだ。
カリコリカリコリ、歯応えグンバツ。
お次は、広島流タマネギコーネ巻き。
お~なるほど。タマネギナイス。
なるほどなるほど。
うん。これはうまい。
これ、タマネギ、いい仕事しすぎ。
名バイプレイヤーだ。
広島人が必ず最初に頼むってのも頷ける。
お次は…こういうのはどうだ?
あ~豆もやしも合う合う。
コーネ懐深し。
巻くといったら、こういうのも
ありなんじゃないの?
コーネの肉巻きご飯。
おっ、これはいける。いけます。
肉の塩っけが実によろしい。
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「牛ロース」
広島4番は やっぱりコイツ
場外アーチが胃袋直撃!
これまたビッグサイズ。
こりゃステーキだ。
いったん、避難させよう。
よし、いくぞ。
おぉ~ロース! やっぱりうまい。
コーネの珍しさが、
王道ロースの味を引き立てた。
貫録のうまさ。
やっぱり焼肉といったら、
タレで白飯だ。
このタレ、生姜が効いててうまい。
最高! うんうん。
これぞ広島焼肉じゃけん。
やめられんのう。
猛々しい広島弁は、
男の一人焼肉を盛り上げる
最強の応援歌だ。
みっちゃんお手製ダレ。
持ち帰りたくなる気持ちが
痛いほど分かる。
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よし。
ロースとコーネの
仁義なき戦い食いだ。
おぉ~タレも合う。
タレコーネいける。
生姜タレと、コーネのうまさを
知れたのは広島の大収穫だ。
2017年の焼肉は、
みっちゃんロースでフィニッシュだ。
そして…
五郎) ラーメンください。
女将) は~い。
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店員) ラーメンです。
そうだ!
五郎) おでん、いいですか?
女将) は~い。
「ラーメン」
みっちゃん特製 とんこつ醤油
このスープ 唯一無二
う~ん、いい。この濃厚スープ、
麺を追いかけるのに最高だ。
焼肉のあとにシメラーって、
ムチャクチャな重ね方してくるな、広島。
でも、なんかわかる。
ここで、おでん玉子投入。
うんうん。
おでんに玉子トッピング、
のっけて大正解。
今のヘルシー志向の真逆、
焼肉ラーメン。
だが、俺の胃袋は
「ざまあみろ」と笑っている。
常識や情報に流されず、
食べたいものを食べたい時に
食べたいように食べる。
でくのぼう、オッケー。
そういうものに私はなりたい。
あぁ、うまかった。
五郎) ごちそうさまでした。
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まずおでん。
焼肉食べて、シメラーメン。
近年まれに見る、
変わった食べ納めだった。
さぁ、東京に帰るか。
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それにしてもすごい人出だな。
成田山新勝寺の初詣客か。
11時過ぎたか。
焼肉完全に消化しちまったよ。
あぁ…腹が、減った。
そうだ、年越し蕎麦!
仕事の前に食っちまおう。
「多津美」
入れてよかった。セーフセーフ。
やれやれ。
さて、何にしようか。
いやいや、まだ仕事だ。
ここは手っ取り早く済ませなきゃ。
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参拝客、増えてるんだろうなあ。
うわ~すごい数。
一体何人いるんだ?
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え? 瀬川瑛子。
生瀬川瑛子見れちゃったよ~。
成田に来てよかった~。
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「せいろ蕎麦」
今年一年省みて
独りで手繰る 成田の蕎麦かな
きたきた。
五郎) いただきます。
うん。うまい。
やっぱり日本の大晦日は、
年越し蕎麦だ。
来年もよい年でありますように。
あぁ、でも年明け早々、
朝まで残業だった。
一体どんな年になるのやら。
五郎) ごちそうさまでした。
はぁ…この後仕事行きたくないなぁ。
五郎) すいません。
せいろ蕎麦もう一枚下さい。
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食べ納め!瀬戸内出張編後半。広島は、
牡蠣でもお好み焼きでもなくて、焼肉~。
広島ではみんな最初に頼むというコーネ。
デカい! 噛みがいがある肉って、一体ど
んなお肉なのか、ものすごく気になる~!
おでんの汁が甘いっていうのも気になる。
ラーメンは、焼肉のあとに食べる余裕は
きっとないだろうけど、一口なら食べたい。
みんな普通に美味しそうだったけど、川
のそばにあるっていう立地が何より素敵。
孤独のグルメ初の生ドラマ。ちゃんと時間
内に食べきる五郎さん、偉い! 心の声は
先撮りしてあるんだろうけど、大変だよね。
録画で見ても、何だかハラハラしちゃった。
また近いうちに五郎さんに会えますように。